vol.171/表紙「まぜるなキケン!食い合わせ=合食禁」

まぜるなキケン!
×かんがえられへん!こんなメニュー×

中国から伝えられた「陰陽五行」思想
f0055491_564644.jpg■24日は「土用の丑」。日本では産地偽装が多発して、大いに不信感を纏ったウナギが1日主役となる日である。ニューヨークで口にする冷凍ウナギの99.99%は中国産で、しかも産地直送!真空パッケージにはカタカナや平仮名で「ウナギ(うなぎ)」と書かれてあるものの、誰も日本産だと思って買う人はいないだろう。
 さて、昔からの言い伝えにある「食い合わせ=合食禁(がっしょうきん)」。一緒に食べると「食材の取り合わせが悪い」とされている組み合わせだ。日本で伝えられている「合食禁」は、中国から伝えられた「陰陽五行」思想を、食材に当てはめたものとされ、全く科学的根拠のナイものも多々あるが、医学的に正しいとされる組み合わせもある。一般的に知られている合食禁の代表格は「ウナギに梅干し」だろう。その科学的根拠、意味合いを知らずとも、何とな〜く、誰しもこの食い合わせは避けて通っているキケンコンビである。今回は、この「合食禁」であるにも関わらず、堂々と食卓を彩っている食い合わせ「まぜるなキケン!」メニューをご紹介しよう。

日本に古くから伝えられる「食い合わせ」
「ウナギに梅干し」=ウナギの脂と、梅干しの酸で、刺激が強く、胃に負担をかけると言われるコンビ。実は単に「食べ過ぎを防ぐためのもの」とされているようだ。また「タコに梅干し」の食い合わせの理由は不明。同じく「タコに蕨(ワラビ)」は、山菜の過剰摂取によりワラビ中毒を引き起こす危険性があるとして禁められているコンビ。「天ぷらに氷水」=水と油で消化に悪いとされるコンビ。実際、消化に支障をきたす事が立証されている。同じ理由で「天ぷらに西瓜」も悪いとされるコンビ。「カニに柿」=体を冷やすとされているコンビ。カニの身に体温を下げる効果がある事が立証されている。また、柿も体温を下げるというから二重で悪いらしい。同じ理由で「カニに氷水」もダメとされるコンビ。「鮎(アユ)に牛蒡(ゴボウ)」=旬が大幅にずれているとの理由から言い伝えられているコンビ。同じ理由で「浅蜊(アサリ)に松茸」も悪いとされているコンビ。「蕎麦(そば)に田螺(タニシ)」=単に「食べ過ぎの防止」を理由に言われ続けられているコンビ。「胡桃(クルミ)に酒」=クルミは血圧を上げる効果があるため、のぼせやすくなるとの理由で敬遠されているコンビ。「泥鰌(ドジョウ)に山芋」=単に、食感の問題と思われているコンビ。同様に「胡瓜(キュウリ)に蒟蒻(コンニャク)」も、理由は不明ながらも悪いとされている。他にも、全く理由もなく、その昔、高級食材であったことから「贅沢は敵だっ!」として避けられる(戒められている)コンビに「強飯(おこわ)に河豚(フグ)」「筍(タケノコ)に黒砂糖」などがある。

栄養学的、医学的に立証されている「食い合わせ」
f0055491_571780.jpg「スイカにビール」=急性アルコール中毒を引き起こす可能性があると確認されているコンビ。水泳前や入浴前に摂取すると水死する危険性もあると言われる。「ラーメンにライス」=ラーメンと白米は、共にチアミン(ビタミンB1)をあまり含まず、炭水化物摂取量が増えるため、疲労や肥満を招く恐れがあると確認されている。チアミンは糖質代謝に関連するビタミンで、その摂取量は炭水化物の摂取量に依存するという。「食後に緑茶」=食後に緑茶を飲むと、食品中に含まれる鉄分(非ヘム鉄)が吸収を受けにくい形で酸化されてしまうため、鉄欠乏性貧血の人や鉄分の補給が充分でない人は避けるべきとされている。
 他にも、東南アジアでは古くから「ドリアンにアルコール」は避けるべきと言い伝えられているコンビ。ドリアンの酵素とエタノールの反応から、死に至る危険性もあるとされている。
 またニューヨークではお馴染みの「チキンにタマゴ」「シャケにイクラ」など、親子関係に当たる禁止コンビは、宗教(ジューイッシュ)上に基づくものだ。よって日本人が大好きな「親子丼」「オムライス」や「北海丼」「アラスカ丼」、はたまた「子持ちししゃも」などはそのものが全くダメな訳で……、もってのほか「近親相姦!メニュー」となる。この法則に従えば「牛肉にミルク・乳製品」(親子関係?)もイケナイんだろう……が、この関係は定かでないので、もしご存じの方がいらっしゃれば、ご一報のほど宜しく。

お洒落なレシピに見る「まぜるなキケン!」メニュー
■日頃、ビタミンCが不足しているから……と「野菜サラダ」を摂取する人は多いだろう。しかし、ここで驚くべきは、サラダの準主役の座を維持しているキュウリが「ビタミンC」を多く含んだ生野菜のビタミンを破壊してしまうという事実!世界中で愛され食されている「ポテトサラダ」も、大抵キュウリが入っているが、これらのことからナント「まぜるなキケン!」メニューである。
 日本でポピュラーな一汁「豆腐とほうれん草のみそ汁」もダメダメ汁で、ビールやお酒のおつまみ「チーズに枝豆やピーナッツ」も良くない例だ。これらのように、食材の栄養を相殺したり、相乗効果で悪影響を及ぼす食べ合わせというモノが存在する。以下、食卓の定番レシピに見る「まぜるなキケン!」メニューの数々(写真左上から順に説明)。
 これから夏本番を迎える時期!呉々も健康に留意して、元気に今年のナツを乗り切ってください。
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050.gif01「キュウリのビシソワーズ」<キュウリ+ジャガイモ>=ビタミンCを減らしてしまう食べ合わせ
*理由* キュウリには「アスコルビナーゼ」という、ビタミンCを破壊する酵素が含まれており、ジャガイモなどビタミンCが豊富な野菜と一緒に摂った場合、ビタミンCを破壊する。アスコルビナーゼは酢に弱いので、ビタミンCを多く含む野菜と一緒に摂取する場合は「酢のもの」にするとよい。

050.gif02「玄米の炊き込みご飯」<玄米+コンニャク>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* 玄米(特に玄米のヌカ)に含まれている「フィチン酸」により、コンニャクに含まれるカルシウムの吸収が妨げられる。

050.gif03「ほうれん草の白和え」<ほうれん草+豆腐>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* 木綿豆腐や絹ごし豆腐に含まれているカルシウムが、ほうれん草(あくの成分)の「シュウ酸」により、その吸収を妨げる。ただ’茹でることによって妨げることを70%程度減らすことも可能。

050.gif04「フルーツ入りポテトサラダ」<リンゴ+キュウリ+ジャガイモ>=ビタミンCを減らしてしまう食べ合わせ
*理由* 01と同様、ビタミンCを多く含むジャガイモに、キュウリ+リンゴという「アスコルビナーゼ」を大いに含んだビタミンC破壊食材を組み合わせた悪い例。「アスコルビナーゼ」を含む食材は、キュウリやリンゴのほか、カボチャやニンジン、バナナなどがある。また「ビタミンC」はジャガイモのほか、緑色野菜(ほうれん草、ピーマン、ブロッコリー、パセリなど)、オレンジ、イチゴ、ミカン、キウイ、レモン、アセロラ、柿、緑茶などがある。

050.gif05「里芋のマヨ&ヨーグルト和え」<サトイモ+ヨーグルト>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* プレーンヨーグルトに含まれているカルシウムが、里芋の「シュウ酸」により、その吸収を妨げる。「カルシウム」を多く含む食材にはヨーグルトのほか、牛乳・チーズ、スキムミルク、小松菜、チンゲン菜、大根の葉、クレソン、モロヘイヤ、干しえび、ごまめ、干しひじき、刻み昆布、青海苔、切り干し大根、豆腐、油揚げ、がんもどき、納豆、高野豆腐(凍り豆腐)、あさり(佃煮)、きな粉、黒砂糖、アーモンド、ゴマなどが代表格。

050.gif06「小松菜とタケノコの煮浸し」<小松菜+タケノコ>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* 上記同様、小松菜に含まれているカルシウムが、タケノコの「シュウ酸」により、その吸収を妨げる。

050.gif07「タケノコの油揚げ包み煮」<うす揚げ+タケノコ>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* 上記同様、油揚げに含まれているカルシウムが、タケノコの「シュウ酸」により、その吸収を妨げる。

050.gif08「豆腐とほうれん草の炒めもの」<ほうれん草+豆腐>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* 上記同様、豆腐に含まれているカルシウムが、ほうれん草の「シュウ酸」により、その吸収を妨げる。「豆腐とほうれん草のみそ汁」なども悪い例。

050.gif09「枝豆のクリームチーズ和え」<枝豆+チーズ>=カルシウムの吸収を妨げる食べ合わせ
*理由* チーズには豊富にカルシウムが含まれているが、せっかくのカルシウムも、枝豆(大豆)に含まれている「フィチン酸」により吸収が妨げられる。「フィチン酸」を含む食材は、枝豆(大豆)、玄米のほか、オオムギ、小麦、エンバク、トウモロコシ、ゴマ、ピーナッツ、エンドウ豆などに多く含まれる。
2008年7月25日号(vol.171)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-07-25 03:57 | 2008年7月号
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