カテゴリ:2008年6月号( 2 )

vol.169/表紙「カレセン」

「カレセン」とはズバリ枯れ専
Can't Love Under 50. LET'S BECOME WITHERING!

f0055491_12144468.jpg男は「枯れてなんぼ」の時代へ
■この4月1日から、旧小泉内閣の置き土産「後期高齢者医療制度」がスタートしている。従来の制度との大きな違いは、家族に扶養されている人をも含め、すべての後期高齢者(75歳以上)は保険料の負担を強いられ、大多数が「年金天引き」で保険料を徴収されるということである。ちなみに65歳から75歳未満の人たちのことを前期高齢者と呼ぶらしい。さて、日本でもかなり深刻化している高齢化社会——。「まだ75歳までは余裕ヨユウ!」と高を括っている世代のオヤジが、今、なぜか若い女性の熱視線を一手に引き受けていることをご存知だろうか。

「ちょいワルおやじ」から「枯れたおじさん」へ
■「カレセン」。トレンドは遂にカレセン(枯れ専)にまで至った——。今年1月「カレセン—枯れたおじさん専科」(アスペクト発行/税込1500円=写真左)が発行された。ズバリ!20代から30代の女性が求めている男性像こそが、枯れたおじさんである、と提唱している。
 同書を発行しているアスペクトのサイト(www.aspect.co.jp)によると「……今、いちばん魅力的で、恋の駆け引きに疲れた女子の心を癒してくれるのは、人生の荒波で湯通しされて、すっかり油の抜け落ちた枯れたオジサマたち。確かに体力・若さ・勢いでは若い男子にかなわない。でも、人生経験や知識、醸し出す雰囲気でオヤジ圧勝。オトナの女子が求めているのは、一歩トーンダウンした気取らないけど味のあるオヤジ。セクハラも恋の駆け引きも抜きにして、そんなオヤジとの居酒屋での一杯が、最も心癒される時間(一部抜粋)」とある。
 一時期ブームになった「ちょいワルおやじ」は、中年男性向けファッション月刊誌「LEON」(主婦と生活社)から生まれた、不良がかった中年男性(オヤジ)たちの意味である。この「ちょいワル」というオトコ目線のコピーが定着してから早2年。広告業界では、もう少し目線を高齢者に向け、マーケティング上、もっと有望なターゲットである「50歳以上」の男性の財布のヒモを解くことに必死だ。また、各メディアはそれに追随して、50歳以上のオトコを対象としたライフスタイルを提案する雑誌やネットマガジンを次々と世に送り出している。
 そんな中、ここで急浮上したのが、枯れたおじさん専科こと「カレセン」である。ちなみに枯れていて、尚かつロマンスグレー専門の場合は「グレセン」と呼ばれる。

魅力的な「枯れたおじさん」になるための条件
■バブリ〜な感じもダサくて、頑張っている姿も流行らない。オンナ目線で見た格好いいおじさん(あくまで、オジサンであってオヤジではナイ)とは「枯れていること」にあった。
 同書に書かれてある「カレセン的・魅力的なおじさんの条件」には、「1人の時間をもてあまさない」「路地裏が似合う」「ビールは缶より瓶が好き」「ペットは犬より猫が好き」「1人でふらっと寄れる行きつけの店がある」「さりげなく物知り」「携帯やメールに依存しない」「金や女を深追いしない」「自分の年齢を受け入れている」「人生を逆算してみたことがある」「年をとってからのほうが、断然カッコよくなった」など、特にコレといって頷ける条件や共通項はない。あくまでも主観的な素人意見の数々である。これらは、読者への単なる「掴み」であって、1つでもニヤッと笑ってもらえたら、同書としては、それでオッケーである。
 では、どうすれば若い女子たちに、自分の「枯れ」を認知して貰えるか、が気になってくる。まず、カレセンには、各々枯れに対して「ソコを突かれると弱いな〜(それを見せられると好きになる)」というポイントがある。同書の中の特集記事「カレセン座談会」から一部引用(要約)すると、以下の通りだ。

1「孤独な感じに弱い」=若い男子がコンビニのお惣菜とかを食べていても何とも思わないが、おじさんだとかわいそう/この人、あたしに出会うために今まで独りでいたんだ、と思い込んでしまう
2「自分にいっぱいいっぱいじゃない」=若い男子だと、自分自身に意識が集中していて余裕がないから甘えられない/単純に甘えられる
3「ケンカにならない」=男女のケンカは「かまって欲しい女vsかまわないで欲しい男」の戦いだが、枯れているおじさんは、そういうのを超越している/同世代の男子に対してはツッコミになってしまってイニシアチブ取ってばかりで疲れるが、その点オジサンだとラク
4「時として少年のようにバカ(夢中)になれるところが好き」=「おじさんのくせに」が萌えポイント。何だかガキっぽいところが残っているファンタジー系なところがいい
5「折り返し地点が過ぎていることを自覚している」=逆算して、やれることが「もうコレとコレしかないな」と自覚しているところが胸キュンになる/死ぬかも知れない、もう終わりかもしれない、と思って「が〜ん!」となっているところに惹かれる
6「欲の処理の仕方をわかっている」=欲はあるけど、それに振り回されない/金とか女に全く執着心がないかというと、そうでもなくて1ミリでも執着があるところがイイ
7「ぜんぜん威張らない」=いつも自分と同じ目線でいてくれる/どんな相手でも同じように接してくれる/こっちがバカにされてる感じがなくて、認めてくれていて、一緒にいても頑張らなくていい

 大体がこういった内容で、上記の他にも「薄倖そうな感じ」「フォーク系か四畳半な感じが漂う(貧乏系おじさん)」「ずっと枯れ枯れではダメ」「がっつかない」「コツコツやっている職人ぶり」「若いと主導権握りたがるけど、枯れ系おじさんはコッチからもいろいろ仕掛けられて楽しい」「バイアグラはNG」「仕事ができるクセに偉ぶっていない」「糖尿病や尿道結石に萌える」などなど。

 何だかナメられて、からかわれているような項目も多々挙げられている。枯れたと称された(認知された)おじさん側にすると「オイオイ、ちょっと待ってくれよー」と、嬉しいやら哀しいやら……苦笑いしそうな内容かも知れない。
 外見上、枯れていると決め付けられたオジサンだって、大人げないことを言ってしまう時もあるし、ケンカもする。また、お金に執着もあるし、性欲がない事なんて、決してナイ。ましてや、普段話す機会のない若い女性たちから突然、熱視線をおくられたりすると、尋常でいられる約束なんてできない。舞い上がったりもするし、逆に鬱陶しくてキレたりもする。
 一応、分別ある大人であるがために、何とか平常心を保とうとする強靭な精神力から、その場を上手く切り抜けはするが、オジサンだって「腐っても鯛」いやいや「枯れてもオトコ」である。
 まあ、そんなオジサンたちが自慢できることと言えば、ただ「社会的に年を重ねることの魅力を漂わせられる土壌」が出来てきたというコトぐらいである。カレセンが掲げる「ただ横に座っているだけで満足」という意味合いには、その年輪のオーラが醸し出す空気に包まれていたい…という「癒し的役割」がオジサンに求められているワケだ。ともすると彼女たちは観葉植物のように捉えている感すらあり「そんなバカな……オヤジも人間だゾ」と笑えたりもするので、自ずと、彼女たちに都合のイイ人間なんて「そうザラにはいないヨ」と大声で叫びたくもなる。
 一方、カレセンたちの土壌(きっかけ)には「幼い頃からアイドル系がダメだった」とか「ファーザーコンプレックスの裏返し」または「ファーザーコンプレックスそのもの」という声がある。また「お父さんがあんまり家にいなかったから、思春期におじさんに対するマイナスイメージが植え付けられなかった」といった意見もある。
 なるほど、女子中学生あたりになると、お父さんが無性に汚く思えたり、うっとうしい存在だったりと、最も身近な異性である父親に対して嫌悪感を憶える。一概には言えないが、洗濯物はお父さんの下着と分別する、お父さんが使った後のトイレやお風呂は絶対イヤ!な〜んてことは、どこの家庭でもよく耳にする話だ。
 カレセンは「お父さんとはあくまで別モノ」と謳い、父の日に理想の父親として表彰されるような「いいお父さん」にも全く魅力を感じないらしい。
 品よく年輪を重ねて上手に枯れていること。彼女たちはいとも簡単に言うが、今まで謙虚に暮らして来た無器用なオジサン族に、そんな無理難題を必須条件として強いるカレセンとは、残された人生へのご褒美、生きる希望どころか、ちょっとしたバツ、悪夢かも知れない。

戦場と化したオジサン市場に参入した「コレカラ」
■「歳取っている=格好良い」という勝手な風潮は、決して頷けたものではない。
 ブームとは恐ろしいもので、仕掛けられたワナにすっぽりハマるオジサン族の救済方法は、今のところ見つからない。相次いで出版されるオジサン向け雑誌も、ヤング向けマガジンのフォーマットに、オヤジのアイテムを入れ込んだだけの薄っぺらい内容だと、すぐに廃刊に追い込まれてしまう。
 ちょいワルを生み出した雑誌「LEON」の初代編集長・岸田一郎氏が「主婦と生活社」を退職して、またもや仕掛けて発刊し、この4月に大コケして休刊となった男性誌「ZINO」(KI & Company=オールアバウトの連結子会社)は、おしゃれなオジサン向け雑誌として最も注目されていた1冊だ。
 しかし、市場における環境の厳しさが増す中、販売部数と広告収入が当初計画に届かず、予想を大きく上回る資金投入が必要になったからとの理由で休刊(廃刊)に追い込まれた。他にも、来るべき人生のゴールデンタイムを意味したフリーペーパー「GOLDEN min.」(スターツ出版)も、いつの間にやら気がつくと休刊になっている。
 元来、ごく一般的な男性誌としては「週刊現代」「週刊文春」「週刊ポスト」「週刊新潮」「サンデー毎日」「週刊朝日」などが知られている。
 これらの内容はいたって男性的。報道(ジャーナリズム)を記事の主体とし、ちょっとエッチなグラビアページと文章記事で構成されており、著名な作家の連載小説やエッセイ、漫画なども載っている「総合週刊誌」というカタチは、今でもほぼ保たれ親しまれている。
 これらの歴史は古く、広告主との関係も、今更どうにかなってしまうモノでもない「深い絆」があるだろうし、時流にのってカタチを崩して(新しくして)まで、生き残りをかける種類の媒体でもない。
 通常、新しい刊行物が出るのは、その対象となる「読者がいるから」ではなく、その雑誌に広告を出したいと考える「広告主がいるかどうか」で決まる。
「ZINO」はお金を持っているオヤジをターゲットにして、高価な鞄や靴、服、時計、高級車などの広告も目白押しのオシャレな雑誌だった。バブルよ!もう一度さながら、さらに粋な温泉旅行に出かけたり、高級レストランで食事をするためのノウハウなどがぎっしり詰った内容だ。
 それは一体、何のためか? 答えはカンタン!「オンナにモテるため」である。
 時流を読み違えたばっかりに休刊に追い込まれたのかどうかは分からないが、今、注目に値する「カレセン」たちは、そんな金持ちのオジサンには、これっぽっちも興味がナイのである。
 その真逆。安い鞄に安い靴、時計も並のランクで、量販店にぶら下がっているような服を着てはいるが、頭がキレて品もよく、センスがあって何かと物知りで且つ優しい。洒落た高級レストランに足を運ぶことはないが、行きつけの居酒屋があり、いざ台所に立って料理を作るとなると、これが結構巧い——これである!
 いい加減気付くべきである。女性誌と肩を並べるようなブランドグッズにグルメ探訪、温泉&豪華旅行などを紹介するシャレた雑誌は、オジサンには必要ないのである。
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 しかし、まだまだ理解できていないのか、仕掛人との異名をとる岸田一郎氏は「やんちゃでいくぞ、どこまでも!」と題して、自身のブログ「キ・シ・ダ・イ・ズ・ム」(ameblo.jp/zino-kishida=写真上)で、相変わらずバブリィなモノだけを紹介し続けている。
 また、岸田氏マジックを無視できず、性懲りもなく「男として父として格好よくありたい」をテーマに、高所得者層向けを推し進めたラグジュアリーライフスタイル男性誌「Oceans」(International Luxury Media=写真下左)や、男性限定ではないが「オフタイム情報誌」と銘打って高級指向を目指す「日経おとなのOFF」(日経ホーム出版社=同下左から2番目)なども発行されている。
 これらの他にも、55歳以上の男性をターゲットにした「Z」(M3 Publishing=同中央=旧:龍宮社出版)や、クールな紙面がすっかり定着した幻冬舎の「GOETHE」(同下右から2番目)、また、一向に人気が翳らない「LEON」(主婦と生活社=同下右)などの紙媒体のほか、趣味に恋に勉学に意欲的な50代男のためのインターネットマガジン「DORON」(doron.allabout.co.jp=All About, Inc.)などもある。
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f0055491_12264241.jpg 驚くべきは、これら戦場と化したオジサン市場にあえて参入し、書店売りをしない(定期購読制で年間3600円&宅配)という新たな流通販促に打って出たR25リクルートの「コレカラ」(corecara.net=写真右)が、先月22日創刊したことだろう。
「就職の延長線上に、誰しも定年がある」ということに着眼し「定年退職目前層向け+宅配」という新たな試みだ。その仕掛けには、雑誌と一緒に他の物品(DVDやノベルティグッズなど)も同梱でき、さらに同グループ内のセミナーやカルチャースクールなどとの共同イベントも容易いというメリットがある。こうなると、広告主との連携プレーも楽勝で、50代からの市場をもリクルートが先手を打って独り勝ちしてしまう可能性も含んできた。
 当初の目論みがハズれることは十分あり得るが、予想通りの収益に至るまでどう乗り切るか、同誌のコレカラに注目したい。

2008年6月27日号(vol.169)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-06-26 12:27 | 2008年6月号

vol.168/表紙「SWIMSUITS」

Latest 2008 Designer Collection
水泳ニッポンを揺るがした水着「レーザーレーサー」
速さの秘密は「軽さ」と「キツさ」

f0055491_2173455.jpg■この春、イギリスのスピード社製の最新水着「レーザーレーサー(LZR RACER=LZR)」を着た各国のライバルたちが世界新記録を連発していた。「今季生まれた世界記録37個のうち35個がLZRによるものだ」との報道で「これはハイテクドーピングだ!」という声まであがった。北京五輪を目前に、日本の水泳界を揺るがしていた「日本水泳連盟と国内メーカーとの契約上の問題」が今月10日、ようやく決着がつき、各選手が自由に水着を選択できるようになった。
 スポーツ界に押し寄せる「技術革新の波」は避けがたいモンなんだなと思い知らされる。グラスファイバーポールの普及で陸上棒高跳びの記録は飛躍的に伸び、ベースボールも反発力の強い金属バットの方が木製よりも長打が出やすいなど、選手たちの力量ではなく用具の性能差で勝負が決まる時代である。メダル争いで「コンマ何秒」に挑んで競っている選手たちにとっての「水着」とは——? 
 水着メーカーの競争が激化したのは2000年のシドニー五輪ごろからと言われる。極薄のナイロン製生地3枚を超音波でつなぎ合わせ、強い締め付け力で水抵抗の原因となる筋肉のムダな振動を抑え、水をはじく性質を高めたという「LZR」は、航空宇宙局(NASA)などとの共同開発による秘密兵器である。スピード社の日本のHPをみると、速さの秘密は「軽さ」と「キツさ」とある。もちろんメーカー側は、どこも企業秘密で技術革新における情報は明かさない。LZR着用によって相次ぐ驚異なる成果に、関係者からは「人工的に浮力を生じさせる機能があるのでは?」という疑いの声もあがった。が、「人工的な浮力を疑う科学的根拠はない」と国際水泳連盟(FINA)事務局長マルクレスク氏は騒動を一蹴している。ハイテクドーピングとまで呼ばれるに至った熾烈な技術開発競争の中「もはやネタ切れ」と嘆く技術者たちの声が聞こえてきそうだ。
 ちなみに、この話題のスピード社製のLZRが、一般水着用として市場に出回るのは「S limited=エス・リミテッド」と名付けられたスタイリッシュなスイムスーツ。コム デ ギャルソンとのコラボレーションで生まれた「スピード・コム デ ギャルソン」 (写真上=女性用1万1445円)は、当分プールサイドで話題を集めそうだ。

人工的に作り出す「谷間」に一喜一憂するオトメ心
日米の違いは「寄せる」と「離す」?

■さて、この話題のLZR水着、一般素人には着こなせない(成果を知る由もない)シロモノらしい。まあ競技用とビーチやプールでチャプチャプ遊ぶ用水着は異なって当然ではある。人は死ぬまでに何着くらい水着を買うのだろう? 男女とも個人差はあるだろうが、多くて10〜15着…。少ない派はスクール水着以降、1枚も買ったことが無いという人もいるだろう。まあ買う年代も20〜30代がピークで、水着モデルやグラビアアイドル、サーファー、ヨットマン、プール監視員のバイトなど、必要に迫られて着用している人たちを除いては、人生で10着以下だろうと思う。
 ビーチやプールサイドを華やかに彩るギャルズたちの水着姿—。中にはイケてない(勘弁して欲しい)娘もいるが、それでも世の男性陣からみて、水着っ娘というのは目の保養になるハズ。今回の特集は、その「女子の水着」について、ニッポンとアメリカの感覚の違いを特集した。
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 日本のギャルズ水着市場の最大手「三愛」。独自の商品以外にも東レを始め、あらゆるメーカーの水着を一手に販売し続けて53年の歴史を誇る。そのSANAIのウエブ「三愛水着楽園」による今年のトレンドは、新作「ワイヤービキニ」。どれもこれも、アンダーバストラインにワイヤーを埋め込み、左右の脇からお肉をギュッと寄せ集めてプッシュアップする商品が今年も売れ筋のようだ。下着のブラジャーともども、日米の感覚の違いはこのバストの見せ方にある。
「胸の大きい娘は頭が弱い」などと陰口を叩かれていた30年前が嘘のよう。今や巨乳がもてはやされ、発育もいい所為かFカップを自慢する日本のギャルズもごく普通にいる。しかし、このFやE、Dカップ。正真正銘ホンモノかどうかは疑わしいところだ。日本でいうところのバストとは、左右の脇の贅肉を引き寄せて無理矢理カップの中心に納めようとする。それによってできた「谷間」を見て納得するのが主流だ。よって売り出されている水着も、そのオトメ心に忠実に応える開発がなされ、アンダーバストのフロント中央で、パチン!と隠れ留め金でしっかり抑え、その留め金が見えないよう前でリボン結びにするなど、可愛い工夫がなされるのがお約束だ(写真上)。
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 一方、その真逆をいくのがアメリカ(欧米流)のビキニ。バストというものは、巨乳であれ貧乳であれ、寄せなければ左右とも自然と外を向く。なら、そのまま離しておきましょ!というのが欧米式だ(写真上)。谷間は、放っておいてもできる人はできる(ブラなし、または左右の腕のプッシュ協力なしでは巨乳でもムリ)が、自然に逆らってできた人工的な谷間より、この「離れワザ」は、より女性をセクシーに見せるな、と思うのだが…。谷間を気にすることが反ってガキっぽいというか、スゥーっとタテに線が1本通ったような「真っ平らな女性の胸のライン」は悩ましくもある。

見せる、魅せる水着は断然ワンピースタイプ!  
中身がポロリとこぼれる心配もマズない

■ビキニ(セパレートタイプ=ツーピース)派とワンピース派に好みは分かれるが、近年は3点セット、4点セットなるものも増えた。トップ、ボトムの他にスカートやパレオなどを選んで個別に購入するのが今風だろう。タンキニ(Tank-top bikini)と呼ばれるタンクトップ・ビキニ(露出度が少なく衣類に近い水着)も好評だ。されど、このビキニ。デザイン的には特に凝りようもなく、形が三角であったり丸形や四角だったり、隠す布地の面積が大きかったり小さかったり…と、さして流行に左右されない経済的な1着だと言える。しかし、流行柄を除いてデザインのトレンドはやはりある。トレンドセッターやカラダのラインに自信がある人は、こぞってワンピース派である。
 見せる、魅せる水着はワンピース!ピタッとフィットするワンピースタイプは、ビキニよりも遥かに身体のラインが強調され敬遠する人も多いが、反面、昔の芸能人の水泳大会(懐かしの大磯ロングビーチ)ではないが、露出度が少ないため中身がポロリとこぼれる心配はまずない。それにしても日本の水着と欧米の水着。そのデザイン性は驚くほどの差がある。大人と子供の差とも言える感覚の違いをじっくりご覧あれ!
(以下=アメリカで販売されている今年のイケテル水着を紹介。商品の購入は下記インフォメーション項目参照)
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■セパレートタイプ(写真左から=商品名、ブランド名、小売価格の順)
<写真上段>
○Barbados/by Asha Couture 2008/$154.00
○Barbarella/by Nina 2008/$185.00
○Blue Lagoon/by SAHA 2008/$120.00
○Diamante/by Aqua di Lara 2008/$175.00
○Fashion Show Bikinis/by Beach Chic by Salinas 2007/$192.50
○Pandora/by Aqua di Lara 2008/$325.00
<写真下段>
○Genie In A Bottle/by Beach Bunny 2008/Top $134.00、Bottom $134.00
○Hanky Panky/by Beach Bunny 2008/Top $135.00、Bottom $134.00
○llumination/by Becca 2008/Tankini $94.00、Bottom $60.00
○Natural Tangerine/by SABZ 2008/Top $57.00、Bottom $57.00
○Silverado/by L Space 2008/Top $68.00、Bottom $64.00
○Solid Knots/by Aguaclara 2008/Tankini $44.00、Bottom $38.00
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■ワンピースタイプ(写真左から=商品名、ブランド名、小売価格の順)
<写真上段>
○African Fusion/by Aguaclara 2008/$120.00
○Ambrosia/by Aqua di Lara 2007/$265.00
○Ambrosia/by Aqua di Lara 2007/$198.75
○Basic New Touch/by Lenny 2008/$190.00
○Floresta/by Poko Pano 2008/$102.00
○Havana Club/by Aguaclara 2008/$90.00
<写真中段>
○Jungle/by SABZ 2008/$98.00
○Love Kills Slowly/by Ed Hardy Swimwear 2008/$235.00
○Lunatic/by OndadeMar 2008/$176.00
○Metal/by TapWater 2008/$154.00
○Methina/by Aqua di Lara 2007/$161.25
○Nautica Beach Maillot/by SABZ 2007/$115.00
<写真下段>
○Pandora/by Aqua di Lara 2008/$350.00
○Rocca/by Chio di Stefania D 2007/$232.50
○Seychelles De Fluers/by Palmarosa 2008/$146.00
○Solid Knots/by Aguaclara 2008/$98.00
○Solid Knots/by Aguaclara 2008/$98.00
○Stairway To Heaven/by Beach Bunny 2008/$419.00
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f0055491_2251375.jpgトコトン騙す?乳首付きシリコンパッドが主流
透視盗撮ブロック・ショーツ着用の時代へ——

■5年ほど前「ヌーブラ」なる粘着タイプのブラジャーが世に出回って、TVショッピングなどで騒がせていたが、今ではさっぱり話すら聴かない。寄せて上げて谷間をつくる水着のアイテムとして「パッド」はマスト商品だが、今や主流はシリコンである。人肌そっくりでプルプル感バツグンのシリコンが、自然で美しいバストラインをつくってくれるとあって、これらのシリコンパッドは飛ぶように売れているらしい。しかも、そのパッドの形態が少し変わってきた。
 約20年前までは、ポチッと目立つ乳首を隠すグッズ(シールなど)が出回っていたが、今、売れている話題のシリコンは、その「乳首形状付き」(写真左=2万9800円、下=2500円)である。あえて自然さを装う(リアルに騙す?)ためか…、透けてる乳首にゾクッとしている男性陣!人工モノかそうでないかは、もはや水着の上からラッキーにも触れたりできたとて、その真偽のほどは分からないシロモノですから。またシリコンのほかにも、クリームパッドと呼ばれるクリーム状のジェルが入ったモノもある。
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■今回、調べていて驚いたのは「透視盗撮ブロック・ショーツ」(写真上=1890円)なるものが発売されていたことだろう。毎日のように盗撮マニアのニュースが後をたたない日本の社会。どんどんエスカレートし性的犯罪者が蔓延しているニッポンで、一体、どこで、誰が見ているのか恐怖である。同商品は三愛と旭化成せんいが共同で開発した素材「サンプレイアー(SUNPLAYIR)」を使用して、従来の紫外線ブロック効果に加えて赤外線ブロック効果をプラスしたもので、水着や薄着時の盗撮透視撮影を防止する効果が高いという。

インフォメーション「水着特集の参考資料に使用したウエブサイト一覧」
■ スピード社「LZR」の日本サイトwww.speedo.jp
■swimsale.comswimsale.com
■Swimwear Boutique.COMSwimwear Boutique.COM
■Sports IllustratedSI.COM
■ 三愛水着楽園www.san-ai.com
■ シリコンパット専門店tbfs.jp
■ パッド★ドットコムas-pads.com

2008年6月13日号(vol.168)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-06-13 02:31 | 2008年6月号