カテゴリ:ヴェルサイユの鯖( 22 )

vol.145/Je suis venu te dire que je m’en vais <みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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別れを言いに来ました
 フランスの音楽について興味があったので日本にいた頃聞いていた。そのなかでもひときわ気になったミュージシャンがいわずと知れたセルジュ・ゲンズブールである。なんか歌っているのか、つぶやいているのかわからない微妙さと、フランス語の歌詞が新鮮に感じたのだ。なんとなく日本にいるときは、フランスという国はロリータの国という印象を勝手に思っていた。フランスギャルやブリジットバルドーなのど影響だろう。だがそのほとんどの曲をゲンズブールが作っていたことを知るのはかなり後になってからであった。フランスに住み始め、フランス人はゲンズブールとか聴いているのだろうなーと思っていたが、そんなことはなかった。メジャーな彼だがやっていることは、テレビで500ユーロ札とか焼いてしまうとか、スカトロの小説とか書いているので、アウトローなイメージが強いことがわかった。死後数年経っていたこともあるだろうが、一般的にフランス人でゲンズブールの熱狂ファンという人はそんなにいないだろう。だがそれでも話題性があっただけに、ゲンズブールを知らない人は多くはない。このゲンズブール展が音楽美術館で開催されている。彼のキャリアは長く1950年代から始まる。この頃はフランスのシャンソンという感じが強い曲を作っていた。この頃から既に有名だが、本領を発揮、海外でも有名になるのは1960年代のアイドルの曲を書いていた頃だろう。フランスギャル、ブリジットバルドー、ジェーンバーキンの曲は売れていた。ここで忘れてならないのは、ゲンズブールはロリータを育てるのがうまい???ついでに彼女にしてしまうところだろう。その後のジェーンバーキンとの結婚や、仕事は切っても切れないものになっていく。1970年代にとった映画「ジュテーム・モワ・ノン・プリュ」はインパクトを与えた作品だ。その後、フランスの国家をレゲイにするとか、ラップを始めるとか、なにかと派手にやっていた。実の娘との近親相姦を映画にした、「シャルロット・フォーエバー」は愛娘シャルロットにとって、亡き父を思い出させてくれる映画だろう。実際、ゲンズブールの作品や遺品は娘のシャルロット所蔵が多い。ゲンズブールが亡き今でも、彼の作ったメロディーは至る所で耳にする。ゲンズブールフォーエバーである。そして休刊になるトコトコもフォーエバー!8年間このコラムを読んでいただいてありがとうございました。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年12月26日号(vol.180)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-12-26 21:53 | ヴェルサイユの鯖

vol.144/日本のカーデザイン<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 今年は日仏交流150周年記念の年だ。フランスの至る所、主にパリ近郊ではいろいろな催しがなされている。既に2007年の暮れからこの催しは始まっていて、来年の4月迄、たくさんの催しが企画されている。歌舞伎、狂言、舞踏などのスペクタクルから、日本画や浮世絵等の展覧会、太鼓や三味線のコンサート、書道、茶道、精進料理、など日本古来の伝統文化物から、日本映画や、コンテンポラリーダンス、演劇、ジャズコンサート、ロック、ポップコンサート、様々なアトリエやコンフェランス、展覧会、エトセトラ・・・。ただいまパリで行なわれているパリフォト(パリ写真月間)では、今年は日本の写真家が招待国になっている。たくさんの写真家の展覧会も随時行なわれている。そして忘れてはいけないのが、漫画見本市等の漫画関係イベント。フランスは日本に次ぐ、漫画が人気ある国で、いろいろな漫画がフランス語訳されて売られている。若者の間では、ボクより漫画に詳しい人はたくさんいてびっくりするくらいだ。
 この日仏交流150周年イベントの一環で、「JAPAN CAR」という展覧会がヴィレット科学館で期間はとても短く約一週間だけ行なわれた。その数日前にはパリ見本市会場でパリモーターショウがあったばかりで、そのときに展示された車を数台展示したように思われる。都市に適用する形、大きさ、環境などが大きなテーマとなっている。昨今、二酸化炭素を少なくするように日本の自動車会社は、世界のトップに立って考えているが、それをもっと一般人にも知ってもらおうと宣伝しているのだろう。展示されている車は、JIMNY、INSIGHT、HIJETなどの前のモデルから、CUBE、MX-5、などの機種を経て、今年にグットデザイン賞受賞したIQから未来カーのPIVO 2、I-REALのどまで展示してある。今回展示のコンセプトデザインをしたのは、無印用品などのデザインをしている有名なデザイナー原研哉、展示を設計したのは坂茂。どちらも日本を代表するデザイナーと建築家だ。今回の展示でとても興味を持ったのは、車の模型、それもブランクーシーの彫刻のように滑らかな流線を形とったオブジェと盆栽を比較させて展示しているコーナーである。日本古来の伝統である盆栽と今のデザインを掛け合わせて、日本の美を見せている展示見事であった。盆栽の魅力と車のデザインの魅力、わびさびを大事にする日本人ならではの表現方法ではないだろうか。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年11月28日号(vol.179)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-11-25 00:00 | ヴェルサイユの鯖

vol.143/図書館にいこう<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 サマータイムが終わった。時間を戻しているはずなのに、日が短くなっているのには、毎度、腑に落ちないところがある。あっという間に夜がくるし、寒いので、うんざりしてくる季節だ。パリ症候群っていうくらいの鬱病があるのも、冬に天気の悪いパリではうなずける。寒くながーい冬の到来間近だ。
 さて、どの国にも存在するであろう図書館だが、もちろんパリにも至る所に図書館がある。パリの街は20区に区分けされているが、そのなかに63カ所もの市が運営する図書館が存在する。もちろんすべての図書館で貸し出しができるわけではないが、ほとんどの図書館で貸し出しは可能だ。特に専門職が強い図書館が存在するのはうれしい。借りる本の目的で図書館の場所が選べるからだ。ちなみにどのような専門図書館があるのかというと、さすが映画の生まれた国フランス、映画専門から始まり、音楽系専門、法律専門、美術専門、パリ歴史専門、文学系専門、推理小説系専門、もっともオリジナルなのは、女性に関する文献専門の図書館だ。自由の女神が象徴されているフランスならではの図書館といえよう。開館時間は図書館によって異なるが、だいたい10時ころか、お昼12時ころから19時ころとなっている。休館日は日曜日と月曜日。図書館というと学生が行く場所というイメージがあるが、パリの図書館は子供から老人迄たくさんの人訪れる。子供の本が充実しているので、こども達はたくさんいるし、学校帰りのこども達が、漫画を立ち読みしている事が多いのも印象的。学生は市の図書館にはあまりいない気がする。どちらかというと、ポンピドゥーセンターの図書館に通いつめる傾向が高いように感じる。毎日、ポンピドゥーの図書館の入り口にはたくさんの人が並んでいる。10時迄開いているのも理由かも知れない。さて、ボクが図書館を利用する大きな目的のひとつはCDを借りられるということだ。一カ所の図書館で最大5枚迄、3週間の期間借りられる。それもたったの年会費30ユーロで借り放題だ。図書館をはしごすれば、最大一回で20枚借りられる。もちろん新譜のアルバムもすぐに図書館に並ぶので、タイミングさえよければすぐに借りられるのだ。サイト上から、どのミュージシャンのアルバムがどこの図書館にあるのか検索できるのもいい。音楽をMP3に落とせる時代なので、利用価値大だ。他にはDVDも借りられるので、一種のレンタル屋さんになっているパリの図書館である。ぜひパリに住んだ際は利用しましょう。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年11月14日号(vol.178)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-11-13 06:32 | ヴェルサイユの鯖

vol.142/ライブ・IN・パリ<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 パリにはたくさんの文化施設がある。オペラ座などのクラシカルな劇場や、小さい劇場まで至る所にある。一般的にフランス人はテレビを見るというよりは、映画館にいって映画を見る方だとし、劇場にも足を運ぶ。昔から娯楽文化にたけている国なのだろう。音楽の面にしても、クラシックが頻繁に聞けるし、日曜日の教会で行なわれている無料コンサートなどにいくというのも手である。ボクはクラシックの事はよく知らないので、知り合いが弾くとき以外は聴きにあまりいかない。どちらかというと、いわゆるライブハウスには頻繁に通う。情報誌に目を通しては、有名ミュージシャンや売れたてのミュージシャン、はたまた、全くの無名でも聴きにいく事は多い。入場料などの値段の設定が安めであるのが、気軽にいける理由の一つであろう。今回はパリのライブハウス、コンサートホールの紹介をしたいと思う。まずは大きなところからいうと、やはりスタジアム級の場所という事で、スタッド・ド・フランスとパルク・デ・プランス。スタジアムという事で、相当の動員数がある。もちろん有名なミュージシャンしかこのクラスでは演奏できない。どちらかというと、興行的に成功が見込まれるかの方がポイントは高いと思うが。スタジアム迄はいかないが、それなりに大きい場所というと、ベルシーとゼニッツという場所だろう。こちらの場所は、それなりに有名なミュージシャンが演奏する場所。特に外国から来るミュージシャンが使う場合が多い。フランス人のミュージシャンが一度は演奏してみたいと思っているコンサートホールはオランピアだ。かのエディット・ピアフ、イヴ・モンタンなどシャンソン系もさることながら、最近のポップスやラッパー迄もこのオランピアで一度はやってみたいようである。そのくらいフランス人にとってはステイタスのステージなのだ。中、少系のライブハウスというとたくさんある。マロキヌリー、ベルビロワーズ、エリゼ・モンマルトル、バタクラン、ラ・シガール、ポワン・エフェメール、etc…特にボクのお勧めの場所はヌーボーカジノである。10年前からこのヌーボーカジノの地域は、夜の街として栄えてきた場所。週末になるといまでもこの地域は賑わっている。そのなかでもヌーボーカジノはクラブとしても人気がある。ボクはこの場所の音響の良さが特に気に入っている。それに、300人程度のキャパシティーというのも程よい広さで気に入っているところだ。ぜひ、パリに旅行に来たときはライブ情報もチェックしてもらいたい。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年10月31日号(vol.177)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-10-31 09:44 | ヴェルサイユの鯖

vol.141/アメーリカ IN パリ<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 パリもニューヨークと同じでたくさんの外国人が住んでいる。最も多いのがアフリカ人系、その次のアラブ人系、中国人系であろう。大半の人種が、各々の地域を作っている。いわゆるアフリカ人街、中華街といった感じだ。もちろん日本人街もちゃんと存在する。そこで、アメリカ人街といったらどこだろうと考えてみた。ダイナーやアメリカ食材店がある場所・・・はっきりとそのような地域はないと思うが、強いていえば7区の辺りだろうと思う。実際、たくさんのアメリカ人が住んでいる場所も7区だし、よくカフェとかでも英語が聞こえてくるからだ。一番大きな理由としては、アメリカンチャーチが7区にあることと、アメリカンユニバーシティーが存在する事だ。アメリカ人が出入りする理由になるであろう。近くのカフェレストランでも、ハンバーガーなどのアメリカを代表する食べ物がメニューにあるし、アメリカの食材を売っているお店もちゃんと存在する。だが悲しいかな、7区は高級な地区なのだ。住むには家賃が高すぎるし、なかなかいく機会がない場所だ。実際活気があるところも少ない。どちらかというとフランスの行政機関がたくさんある地域と思ってくれてよい。そういうところで、ハンバーガーを専門に出しているダイナーはない。実際ダイナースタイルをちゃんととっている場所は少ないが、でも、アメリカ人が比較的住んでいる地域だから一つくらいあってもいいものだが・・・。いわゆるダイナースタイルを保持している所は、ボクは今のところ一カ所しか知らない。パリ第7代学がちかくにあるジッシュー地域だ。その名もブレックファースト イン アメリカだ。ハンバーガー類、ベーグル類、クラブサンドイッチ類、ラップ類、など、ダイナー定番メニューが盛りだくさん。パリではほとんど見かけないドクターペッパーが飲めるのもいい。マレ地区にあるユダヤ人外にあるのは、ミッキーデリ。ここはアメリカ系ユダヤ人が経営。ここは、内装はダイナーっぽくないけど、味はおいしい。6区と16区にお店を展開しているコーヒーパリジャンは、パリのビストロとダイナーを足したような雰囲気。ここのハシュドポテトはとてもおいしい。いままで食べた中で一番高級なハンバーガー屋さんは6区にあるPDG。なんといっても20ユーロもするジャンボバーガーなど、一番安くても14ユーロくらいなのだから、ハンバーガー屋とは思えない。もちろん味はとってもおいしい。お肉の質が違うのであろう。たまに食べたくなるダイナーの味、アメリカ人にとって大事な場所だろう・・・
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年10月17日号(vol.176)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-10-18 07:29 | ヴェルサイユの鯖

vol.140/JAZZ IS NOT DEAD !<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 パリは残暑というのがほとんどないので、いきなり秋がくる。そろそろ厚手の上着が必要となってくるだろう。寒くなるにつれて、屋内のイベントが増えてくる。夏は太陽のもとでフェスティバルが多いが、秋からは室内のイベントに移り変わる。9月からの新学期に伴って、イベントものも充実してくる季節。今回紹介したいのは、主にヴィレット地区で開催される「JAZZ a la Villette」だ。名前の通りジャズフェスティバルで、今回のサブテーマである「JAZZ IS NOT DEAD」はフランク・ザッパのいった「JAZZ IS NOT DEAD, IT JUST SMELLS FUNNY!」からとっている。タイトルが表す通りに今回のラインナップは、クラシックなジャズミュージシャンが呼ばれているのではなく、どちらかというと、エレクトロ系のジャジーな人々が呼ばれている気がする。開催地のヴィレット地区は、CITE DE LA MUSIQUEというコンサートホールや最近改築されたGRANDE HALLE、CABARET SAUVAGE、TRAVENDOといったライブハウスなど、音楽施設が充実している場所。近くにはPOINT EPHEMEREというライブハウスもあり、今回のジャズフェスティバルをこれらの場所で行なわれる。ラインナップは、ANNE TERESA DE KEERSMAEKER、NOSFEL、ESBJORN SVENSSON、MATTHEW HERBERT、BUNCELLO、LALO SCHIFRIN、JOSHUA REDMAN、CHARLES LLOYD & ZAKIR HUSSAINなど。ボクは、MATTHEW HERBERT BIG BANDを聞きにいった。前座にはタイガースシのJOAKIM & THE ECTOPLASMIC BAND。エレクトロフージョン風の曲調はなかなかよい。メインのMATTHEW HERBERTは近々出す、ニューアルバムからの曲で、ビックバンドのクラシカルな曲調に、MATTHEW HERBERTがエレクトロな音を重ねるというスタイルはよかった。歌手のアリスの力強い声も加えてとてもよかった。その後のクラブイベントもあり、ZOMBIE ZOMBIE、TURZI、SEBASTIEN、DJ SPOOKYなど、充実したラインナップになっている。これからの季節はインドア派のイベントが盛りだくさんだ。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年9月26日号(vol.175)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-09-26 06:16 | ヴェルサイユの鯖

vol.139/フランス式ヴァカンスの仕組み<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 今年の夏もあっという間に過ぎ去ってしまった。パリはあまり天気が良くなく、いまいちぱっとしない日々であった。9月1日から例年通りに新学期が始まり、パリにも普段の生活が戻ってきた。通勤ラッシュ、8月中閉めていたパン屋やお肉屋などの商店が開きだし、活気が戻ってきたようだ。パリジャンはこんがりと肌が焼けていて、健康そのもの。1年中の疲れを、このヴァカンスで癒してきた感じがありありとわかる。なんせ年中冴えない顔をしていることが多いパリジャンが、この時期は笑顔でいることが多いからだ。まあ、1ヶ月もすれば、得意の愚痴を連発する姿に戻るだろう。本当にフランス人にとってヴァカンスは重要なものに思える。年間最高5週間ヴァカンスをとれることになっているので、夏冬問わずちょっとでもいいプランがあれば、どうにか都合をつけて旅立っている気がする。学生も同じで、世界で一番休みの多い国はフランスである。だからといって、勉強時間が少ないわけではない。朝の8時半から夕方の5〜6時までびっしりとカリキュラムが組まれているので、休みが多い分子供達は大変であろう。
 さて、どのようなヴァカンスを過ごしているのか気になるところ。お金がある組は、太陽を求めてカリブ海のフランス領の島々や東南アジアの島々ででのんびり過ごすとか、あるいはコートダジュールの別荘で過ごすとか、とにかく夏の醍醐味の太陽を求めて過ごせる場所を選んでいるように思う。中級クラスは、海辺の街や村に別荘を借りて過ごすか、ヨーロッパ諸国の海岸リゾートで過ごす等が多い。ボクが当初驚いたのは、収入が豊かでない人々でも、どうにかしてヴァカンスに旅立とうとすることである。確かに、お金がそんなになくても、旅立つことはできる。友達の親の別荘をただで借りるとか、何人か友達で海辺のウィークリーマンションを借りるとか、最も多い気がするのは、テントをもってキャンプすることだ。実際にフランスおよびヨーロッパにはたくさんのキャンプ場が存在する。ボクも何回か利用したが、これが意外と快適だし、自然の中で眠るのは実に気持ちがいいものである。キャンピングカーがあれば、さらに楽しめるであろう。キャンプ場にいる人々は大抵自転車を持ってきており、移動も車でするというよりは自転車を使っている。子供の頃にこのような体験をしていると、大人になっていい思い出になるのであろう。ヴァカンスは何もお金がなくてもできる、それはフランス人がよくわかっていることだろう。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年9月12日号(vol.174)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-09-09 10:22 | ヴェルサイユの鯖

vol.138/パリ、観光旅行。<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 バカンスに旅立たず(旅立てず)、ほとんどの人々がバカンスに出てしまっているので、仕事もさほど忙しくなく、観光客しか見当たらないパリでのんびり過ごしているとき、友達の誕生日にどこかへいこう計画が出たが、各々の都合より日帰り旅行計画断念。そのかわり、何か特別なことをしようと考えたところ、この機会にパリ観光しようということに決定。普段ぼやーと見過ごしているパリを、観光者気分で楽しもうというものだ。パリに何年も住んでいても、エッフェル塔に登ったことがない、ルーブル美術館に入ったことがないという人は多々いる。あえて観光客が行く場所を巡る、だがそれだけではつまらないということで、常に街の景色が見えるバスで移動しようということになった。観光客の主な移動手段は地下鉄であり、バスはどこに行くのかはっきりしないし、どこで降りていいのかわからないので、敬遠されがち。ここで、パリの交通情報を少し説明。地下鉄は1〜14番線まであり、パリの隅々まで網羅されている。大概地下鉄を利用するだけで用は足りるが、バスを使うことによりもう少し便利になる。バスは20番から始まり96番まである。ちなみに郊外から発着するバスは100番台から300番台まで。不思議なのは、地下鉄は1〜14番まで順番にあるのが、バスは20番から始まるのに、順番通りに番号をつけられていない。20、21番があって、次は24番、次は26番といった具合で、どのような基準でつけているのかは未だに疑問だ。さあ、ここで便利な路線を紹介しよう。27番はサンラザール駅からオペラ、ルーブル、サンミッシェルなどをとおり、13区の方へ抜ける線。38番は東駅からシャトレ、サンミッシェルなどパリの中心を縦断してポルト・オルレアンまで行く線。西はデファンス地区からシャンゼリゼ、コンコルド広場を通ってオルセー美術館に到着する73番。北のクリニャンクール蚤の市からモンマルトル、オペラ、ルーブル、モンパルナスを通る95番などは、観光地も通るので非常に便利な線。今回のパリ観光の僕らのメインは、去年開通したパリの南環状線を走るPC(ペリフェリック)バスが代わり、トラムウェイなったT3だ。何年もかけて出来上がったこのトラム、ほとんどのる機会がなく、今まで一度も乗ったことのない線。景色は大したことはないが、乗り心地はよかった。さあ、パリに観光でおいでの際は、ぜひバスを利用してもらい普段は観光では見られないパリを見て欲しい。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年8月29日号(vol.173)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-08-28 06:07 | ヴェルサイユの鯖

vol.137/目に焼き付く幻想的な風景<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 なつやーすーみー!フランス人が待ちこがれたヴァカンスの季節が到来です。今年のパリの天気はぐずついているので、パリジャンは太陽を求めて旅立ちます。インフラと失業率低下の影響があってか、昨年よりヴァカンスに出かけることができるフランス人は増えているように感じます。実際にパリの街は閑散としてきました。もちろんその分観光客はどしどし増えてきております。そんな中、まだヴァカンスに旅立てない人々は、パリプラージュ(セーヌ川岸を砂浜にしているイベント)に出かけたり、ヴィレット公園で毎年行なわれている映画上映などにいったりいる。
 さて、ボクもまだヴァカンスに旅立たない、旅立てない組だが、そんな人が少ないパリで興味深い展覧会、ピータードイグ展がやっている。パリの西側にあるパリ市近代美術館で5月30日から9月7日までが開催期間。ピータードイグはスコットランド生まれのイギリス人。小さい頃はカナダで育ち、2002年からはトリニダードで暮らしているアーティスト。主に風景がを好んで描き、大自然、広々とした光景に、人間や建物やものを配置する、まるで映画のシーンを見ているような印象の絵画だ。それもそのはずで、自分でいろいろな風景を写真でため取りしておいて、気に入った風景を絵に起こしているからだ。アーティスト自身の独特な構図は、決してプロカメラマンに劣らない質を持っている。どちらかというと、それ以上ではないかと思われる。この微妙な構図に、彼が付け加える人やものがさらに彼の絵を確固たるものにしている。更なる彼の特徴は油絵の具でなされる効果、ぼかしやソラリゼーションなどの技法がすぐれていることだ。この効果が、フォトグラフィー的効果と合い重なって、独特の雰囲気を醸し出しているのだ。もちろん彼自身がいっているように、映画や写真や音楽から影響を受けていることが覆いそうだ。特にヴィムヴェンダースの映画等に影響を与えられているそうだ。彼の代表作の一つに、100年前と名付けられている作品がある。一人の男が、大きいカヌーボートに乗っていて、一人寂しく穏やかな海に浮いて、こちらを見ている作品。この絵の雰囲気は見る人を魅了する。どことなくイエスキリストのように見えてくるからだ。ぼやけた海、その向こうに見える小さな島。オレンジ色のカヌーボート。彼はこちらをみて何を思っているのだろう。この絵を見ている人々を、絵の世界に引きずり込むようだ。ぜひ見れる機会があったらお進めするアーティストである。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年8月15日号(vol.172)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-08-12 02:07 | ヴェルサイユの鯖

vol.136/フィンランドの魅力満載<みぞけん/イラスト・ポスティックス>

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 フランスの今年の招待国はフィンランド。フランスから近いようで実はいがいと遠いこの国の文化はそこまでフランスでは浸透していない感じがする。サウナ、オーロラ、ウォッカ、ノキア、マリメッコ、etc、基本的なものは知っていても、日本で人気のあるムーミンなど、知らない人の方が多い。この機会に、フィンランド文化、音楽、美術、映画、デザイン、etc、を広げようと、至る所でイベントが開催されている。その名も題して「100%フィンランド!」金髪の男性達が、髪を乱して歌っているポスターは印象深い。フィンランド人は、突拍子もないことをしてしまう印象がある。今では有名になった、エアーギター、奥さんを遠くまで投げて距離を競い合う大会など、他の国ではなかなか受けいられにくいアイデアがたくさん。フィンランドは楽しいはずだ!。パリだけでもたくさんのイベントがある。フランス中で200ものイベントがある。例えば、インテリアデザイン、建築デザイン、写真の展覧会、映画だと、アキ・カウリスマキの作品フェスティバル、音楽だと、圧倒的にジャズフェスティバルが多い。最近フランスで人気が出てきているポップデュオグループTHE DOは見逃せないライブ。クラッシックコンサートもよい。ボクは、パリジャズフェスティバルにきていた、ジミ・テナーを聞きに行ってとてもよかった。ダンスや演劇などのスペクタクルを見に行くのもいいだろう。仕事のジャンル上、興味が特にわいたのは、1907年からの広告ポスター展。ルーブル宮殿内にある装飾美術館で、10月26日まで開催されている。フィンランドの広告協会、グラフィアが企画したこの展覧会は、毎年選ばれる広告大賞の作品がずらりと並んでいる。まず始まりは、2007年に選ばれた広告作品。フィンランド版ラッパーのサイトやミュージッククリップビデオ作品が大賞で、フィンランド版にアレンジされているヒップホップはどこかお国柄と似合わず、ちょっと滑稽で笑ってしまう。180枚のポスターが年代順に並んでおり、フィンランドでも60年代、70年代はサイケ調の広告が多かったり、80年代になるとカラフルになったりと、世界的な風潮はどこの国でも影響しているのものだ。だが他のヨーロッパの国と(特にラテン系)比べると、レイアウトの感覚が少し違う。日本の美意識と同じく、余白の空間を大事にしているデザインをしているように思えた。フィンランドと日本、なにか共通するものがあるのではないだろうか・・・
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2008年7月25日号(vol.171)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-07-25 03:39 | ヴェルサイユの鯖