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●<toco流>チベット問題を検証する!/ちゃんとニュースを知るために

f0055491_10362396.jpg■今、チベットで何が起こっているのか
「何か信仰している宗教はありますか?」の問いに「いいえ。特に信仰している宗教はありません。無宗教です」と応える日本人は少なくないだろう。そこには明らかに「何にも所属していない」、もしくは「ヘンな宗教とは関わりを持っていない」と表明することで、自分の身を守ろうとする(あるいは、自分はやましい者ではない)とする何かが働いている。宗教——。人によって、その持つ意味、解釈は異なる。いくら日本人と言えども、アメリカで暮らしていると、その「宗教」に対する意味合い、感覚が違ってくる。「無宗教です」と答えて、首を傾げられることもしばしばである。日本人にとっての信仰心、あるいは「仏教」とは、大体がそういうモノだろう。かく言う私がそうである。さて、いま世界中を巻き込んでいる「チベット動乱」について、その予備知識として記しておこうと思う。とは言え、学者のように「宗教学」をしっかり学んだ訳ではないので、ごく一般人として知り得る「チベット」を紐解いてみたい。
*写真右は中国の四川省カンゼ・チベット族自治州炉霍県の街を警備する警察車両。上方は寿霊寺。

■本流をゆく「チベット仏教」
 まず、釈迦が生まれたインドが「仏教」発祥の地である。「チベット仏教」は、その本家のインドからヒマラヤ山脈を越えて伝来し、今なお本流を継承し守り続けている。遡ると、14世紀後半、チベットの「ツォンカパ」という宗教家が「仏教」の教理と実践をもっと分かりやすくまとめ、一般にも受け入れられる教典に仕上げたということだ。そして、その「ツォンカパ」の弟子の生まれ変わりとされるのが、有名な「ダライ・ラマ」である。「チベット全土の政治と宗教の最高指導者をダライ・ラマとする」という体制が確立されたのは17世紀中頃であり、それと前後して、チベット仏教を精神的な支柱に「ダライ・ラマ」の名はモンゴルや満州、北京にまで拡大浸透していった。互いに文化交流も進み、当時チベットは中心地として繁栄を極めたという。チベットの一般家庭では、男児が7歳になった時点で僧院に送る(どんな家庭でも最低1人の男児を入門させる)という慣習がある。すなわち、7歳で小学校に入学するのと同様、僧院は教育の場であり、言うなれば学校である。「教育」の主な内容は仏教に基づくものだが、著しく宗教活動が制約されている今の環境では、児童たちが本格的に教えを学んだり修行などはできない。また日本がそうであるように、もちろん「チベット仏教」にも宗派がある。現在、ゲルク派、カギュー派、サキャ派、ニンマ派がチベットの4大宗派とされている。その「チベット仏教」も、日本の仏教系の新興宗教と深い関わりを持っているという。

■14世のネガティブ材料とお布施について
 ノーベル平和賞の受賞者であるダライ・ラマ14世は83年、「阿含宗」(78年4月創設)に仏舎利を寄贈、翌年には日本武道館で「合同護摩供」を行っている。また89年にノルウェーのオスロで開催されたノーベル平和賞授賞式に阿含宗を招いたとされている。阿含宗のほかにも、98年4月に京都で開催された「第1回全世界佛教興隆会議」(主催/念佛宗・無量壽寺)に参加し、お布施の名目で14世が2億円を受領したと週刊朝日が報道。また阿含宗の元信者で、阿含宗の修行法を基に、より過激に改変したと言われるオウム真理教(87年創設)の教祖、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚は、87、88年の2回インドに出向き、自分が日本の仏教の指導者と偽って14世と2度に亘って会談。その際、お布施として1億円を寄付したと言われている。その見返りかどうかは分からないが、89年にオウム真理教が東京都で宗教法人を取得する際、14世は東京都に推薦状を提出しているという。インドでの2人の会談の様子はビデオに撮られ、オウム真理教の資料として広報・宣伝活動にも活用された。これらの報道は、もちろん14世のネガティブ材料として伝えられ、ウィキペディアの14世の項目では「オウム真理教」の部分はこの4月に削除された。そもそもお布施という名目でのお礼(献金)は、一般社会においても不透明であり、14世の場合、その額が億のケタであることがネガティブ材料として捉えられている。しかし2000万円ならどうだろう、いや200万円、または一般市民のお布施と変わりない20万円や2万円程度ならマイナスイメージには至らなかったのだろうか——。もし葬儀などでダライ・ラマ14世が自ら読経して下さるのなら、1億、2億払っても有り難いという日本人も少なくないように思う。まさにお布施の正体は厄介である。
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■輪廻転生制度の認定法
 チベット仏教の教えによれば、すべての生きとし生けるものは、輪廻転生(肉体は滅びても魂は滅びることなく永遠に継続)するとされている。ダライ・ラマ法王制度は、世襲制でも選挙で選ばれるわけでもなく、先代の没後、次の生まれ変わり(化身)を探す「輪廻転生制度」である。現法王の14世もその1人で、チベッタンたちは「ダライ・ラマは観音菩薩の化身である」と信じ、14世もまた「法王の輪廻転生は、その化身の起原に関して600年の歴史を持ち、仏陀の時代にまで辿ることが出来る」と述べている。それは「1世が最初の存在である」と意味するものでもないらしい。そのダライ・ラマ14世テンジン・ギャツォは1935年7月6日、チベット北東部のタクツェルという村の農家で、ラモ・ドンドゥップという名でこの世に生まれた。彼は2歳の時に、前法王の13世トゥプテン・ギャツォの転生者である認定を受け、今に至っている。その認定法は先代の遺言、先代の遺体の状況のほか、先代の遺品を認識できることが条件で、さらに神降ろしによる託宣と聖なる湖「ラモイ・ラツォ」(ラサから約145km離れたチョコル・ギャルにある=写真上)が湖面に映す文字や形(あるいは風景)などが加えられる。そうして認定された新法王は、先代が用いたすべての地位や財産を受け継ぐ。

■3月10日は蜂起記念日
 第2次世界大戦後、中国共産党の人民解放軍が内戦に勝利しチベットを徐々に侵攻、「仏教は共産主義に反する」として弾圧を始めた。そして1959年3月10日、チベットの首都ラサで、反共産主義(反中国)を掲げた民衆による暴動が勃発し「チベット動乱」に至った。この動乱により多くの寺院が崩壊し、貴重な文献や美術をも失った。事態の拡大悪化を恐れたダライ・ラマ14世は、ヒマラヤ山脈を越えてインドへと向かった(亡命した)……、というのが大体の筋書きである。この3月10日を多くのチベット独立運動団体は「チベット蜂起記念日」と呼んで祝い、ダライ・ラマ亡命以降もなお、毎年同日には小規模の暴動があったようだ。今年の3月10日は、北京オリンピック開催年であり通年とは違ってチベッタンに特別な感情を与えた。この時とばかり、チベッタンが世界に向けてメッセージを放ち、立ち上がったことは否めない。亡命後の14世は、インド北部ヒマチャル・プラデシュ州の「ダラムサラ」に仮宮殿を置き「チベット亡命政権」を樹立。インド南部カルナタカ州にも難民入植地が開拓され、70年代にはチベット仏教の3大僧院(ガンデン寺、セラ寺、デプン寺)も再建されている。チベッタンはダライ・ラマ法王を、イシェ・ノルブ(如意珠)、ギャルワ・リンポチェ(仏のような宝者)、クンドゥン(御前様)、チェンレーシ(慈悲の観音菩薩)、キャプゴン・リンポチェ(救世主)などと呼び、ダライ・ラマとは呼ばないようだ。
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■チベットは核廃棄物の投棄場と化す
 現在、中国の占領支配下にあるチベットは「ウ・ツァン=チベット自治区」「カム=またはガンゼ」「アムド」の3つの地方で構成され、全土は250万平方キロメートル。人口約600万人で国連代表権はもちろんない。世界中に散らばって暮らす亡命チベット人数は約13万4000人。現在、チベットは少なくとも30万もの中国人軍隊と、中国の核ミサイル部隊の25%以上を有する軍事要所となっている。中国が最初の核兵器をチベット高原に持ち込んだのは今から約37年前の1971年。それ以降、中国核燃料総公司は、チベットを自国や西側諸国(1984年の請け負い価格=核廃棄物1kgあたりUS$1500)からの核廃棄物の投棄場として使用しているという。

■北京五輪終了まで寺院帰還禁止令
 3月下旬、中国四川省カンゼ・チベット族自治州炉霍県(地図参照)で200人以上のチベット仏教の僧侶たちが「14世のチベット帰還を求めて」デモ行進を行い、武装警察部隊と衝突が起きた事件で、地元当局はこれらの僧侶に対して、北京五輪が終わるまで寺院を出て実家へ戻ることを強制したという。調べによると、衝突後、武装警察部隊が同県にある寿霊寺院(一番上の写真上方)に流れ込み、同寺の最高位の僧侶1人を拘束。地元当局が、この拘束された僧侶を通じて全僧侶に対し「実家へ帰ることを通達し、北京五輪終了まで寺院に戻ってはならない」と発表するよう指示したという。
2008年4月25日号(vol.165)掲載
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by tocotoco_ny | 2008-04-24 10:37 | toco流

●<toco流>男のモテ姿ランキングを見る!/「やさしさ」と「男らしさ」+意外性

■女性から見た「気になる男性の仕草」とは?
 コスメのレビューやダイエット日記、ブログなど、きれいになりたい女性を応援するサイト「キレイナビ」(有限会社アイアール=東京都渋谷区/www.kirei-navi.jp)が「モテ姿ランキング」と題して、同サイトの女性ユーザーを対象に、思わずドキッとしてしまう男性の仕草(姿)についてのアンケート調査を行った。このほど、その調査結果がインターネット情報サイト「エキサイト」の子会社であるクロスネットワークスが運営する「ランキングジャパン」(www.rankingjapan.com)に掲載されている。まずは、その気になる1位から20位を紹介しよう。

1位=エレベーターの乗降り時に、ドアを押さえていてくれる(416票)
2位=助手席に手を添えて車をバックさせる時(283票)
3位=ネクタイを緩め、Yシャツの袖をまくって残業している姿(234票)
4位=旅行先のホテルやお祭りでの浴衣姿(211票)
5位=伝言メモやホワイトボードの字が、思いのほかキレイ(209票)
6位=メール設定やネット接続設定などパソコンに詳しい(175票)
7位=残業で疲れきっている時、タイミングよく甘いものを差し入れてくれる(139票)
8位=電話の受話器を肩で挟みながらパソコン操作している時(120票)
9位=キレイに骨だけを残すなど、焼き魚の食べ方が上手(100票)
10位=飲み会の時、騒がしい店内で店員を大声で呼んでくれる(87票)
11位=メガネを外して、目頭を押さえてタメ息をつく時(76票)
12位=ジャケット(背広など)をクルッと回しながら、ダイナミックに着る(74票)
13位=居酒屋などで、遅れている料理やドリンクなどを店員に聞いてくれる(68票)
14位=デスクにマニアックな洋楽のCD(意外と音楽通)が置いてある時(57票)
15位=自分よりブラインドタッチが早い(51票)
16位=片手でスプーン&フォークを器用に使って、サラダを取り分ける(46票)
17位=暑い日、脱いだジャケットの襟を指2本でひっかけて肩に羽織る時(46票)
18位=デスクに仕事関連の本がたくさん並んでいる(46票)
19位=自動販売機の前で缶コーヒーを一気に飲み干す姿(25票)
20位=(熱い)鍋のふたを素手で持つ(21票)

 これらの調査結果から、世の一般女性たちが求めている男性像が自ずと浮んで来る。それらのキーワードは「やさしさ」「男らしさ」「デキル男」であり、それに「意外性」がプラスされることが「モテ姿」の条件のようだ。
 普段の何でも無いことでも「○○さんって、□□タイプの人かと思ってたけど……、実際は△△タイプなんだあ〜」と、女性たちに思わせることは、意外性が加味され、反ってポイントが高くなるワケだ。逆に、意外な「意外性」の場合はポイントを下げる結果にもなりかねないが……。
 それにしても「電話の受話器を肩で挟みながらパソコン操作している時」(8位)や「ジャケット(背広など)をクルッと回しながら、ダイナミックに着る」(12位)、「暑い日、脱いだジャケットの襟を指2本でひっかけて肩に羽織る時」(17位)など、そのシーンが漫画の「島耕作」をイメージさせる回答がヤケに多い。やはり「仕事がデキる男風スタイル」というのは、いつの時代も必須科目であるようだ。
 また「伝言メモやホワイトボードの字が、思いのほかキレイ」(5位)や「キレイに骨だけを残すなど、焼き魚の食べ方が上手」(9位)など、お里が知れるゾ、とばかりに、育った家庭環境や躾、マナーにおいても厳しいチェックの目が常に光っている。しかし、これらは女性陣に対しても言えることで、結構、見ていないようでオトコもチェックしている。
 さて最下位ながらも20位にランキングした「(熱い)鍋のふたを素手で持つ」だが、果たして本当にコレが「男らしい=モテ姿」に該当するのだろうか? ぜひ一度試してみたい。
2007年2月23日号(vol.139)掲載
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by tocotoco_ny | 2007-02-22 16:41 | toco流

●<toco流>SUPER BOWLの後味/気になったTVコマーシャル

イマイチぱっとしなかったコマーシャル
■第41回スーパーボウルにチャンネルを合わせた人は約1億3500万人でTV視聴率も42%以上(ニールセン63%)のオバケ番組だ。試合は午後6時25分から開始されたが、試合前のプレゲームはもちろんのことスーパーサンデーと呼ばれる当日は、朝早くから各局が競って関連情報や予想など熱く展開する。さて、アメリカで最も視聴率が取れる番組「スーパーボウル」のTVコマーシャル。昨年ABCチャンネルが売り出したCM料金は30秒で250万ドルだったが、今回のCBSチャンネルはさらに値上がり、30秒で270万ドル(推定)といわれている。今年のランキングはリサーチ各社の採点もバラバラ、しかもプロの批評家たちの意見もまとまっていない。その原因は、今年はあまりイイ感じのCMが登場しなかったためだろう。毎度お馴染みの「Budweiser/バドワイザー」「FedEx/フェデックス」といった代わり映えしない顔ぶれで、一応、優秀と推しているのはバドワイザーの「Crabs worship Bud ice chest」と「Stray dog and the Clydesdales」だ。唯一オモシロと言われているのが「Doritos/ドリトス」の「Guy in car, Girl show Doritos qualities」だが、これもイマイチぱっとしないCMだった。
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 個人的に「あれ?」と思って観たのは、懐かしき昭和の香りのウルトラマンが登場する「Garmin/ガーミン」の「MapoSaurus」(写真)くらいだ。モンスターのマップザウルスをやっつけるウルトラマンに一瞬「日本企業のCMか?」と思ったほど。果たして、このCM、円谷プロダクションの認可を受けて流しているんだろうか。このGarmin社はナスダックにも上場している会社で現在の主要商品はカーナビのようだ。f0055491_16421291.jpg
 前週、告知記事でも書いたが、ブリトニー・スピアーズの元夫、ケヴィン・フェダーラインが登場するネイションワイド保険(Nation Wide)のCMは、約束通り、第3クォーター中に流された。「Rollin VIP」という曲のプロモーションビデオで歌うスーパースターのケヴィンが一転してファストフードの店員に成り、フライドポテトを揚げながら、上司に怒鳴られているという設定で「人生はあっという間」というコピーが出る内容。実はこのCM、放送される前に全米レストラン協会から「このコンセプトはレストラン業界で働く12万8000人を侮辱している」と抗議を受け、変更または差し止めを要求されていた。しかし、ネイションワイドは「これはユーモアで、それを分かってくれない人は何処にでもいる」と一蹴。4日の全米放送に先駆けて、自社サイトでもCMを公開 していた。余談だが、ケヴィンは10代の頃、ピザチェーンの「ピザハット」で働いていたこともあるらしい。
 最後にハーフタイムショーの「プリンス」だが、これも、可も無く不可もなく……、といった感じで無難にこなしたステージだった。そこで、オマケとして貴重なプリンスの「小指を立ててマイクを握っている」画像(写真)でもお披露目しておこう。そういやゴシップ的なニュースもあまりない彼、唯一の「へえ、そうなんだあ〜」的ニュースとしては、どうやらエホバの証人であるらしい。Prince entertains the crowd during performance of the halftime show at Super Bowl XLI. (AP)
2007年2月9日号(vol.138)掲載
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by tocotoco_ny | 2007-02-07 16:51 | toco流

●<toco流2>詰め替え用カップヌードル/本末転倒ではないのか?

■「環境にやさしいカップヌードルの新しいカタチ」ってどうなんだ?
 今年の始め、日清食品(本社/大阪市淀川区西中島)が、プラスチック製リユースカップを使用する詰め替えタイプの「カップヌードル・リフィル」(写真)を3月26日から関東地方1都9県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、山梨県、群馬県、栃木県、茨城県、長野県、新潟県)で発売すると自信満々に発表し、各メディアもこぞって報じた。同新商品のコンセプトは「楽しく食べて、エコスタイル」。味や量を保ちながら省資源・省スペース・ゴミの低減を実現。さらに、保温性、断熱性に優れた2重構造容器の「マイヌードルカップ」を用いれば、湯の量の目安や保温性の面からもオススメとのことだ。f0055491_16363871.jpg
 こんなことに「新しいカタチ」と、そのまま受け取っていていいのだろうか?
 さて、そもそも「カップヌードル」自体のコンセプトは何だったんだろう?
 思うに「食器を使わず、手軽にお湯を注ぐだけで即食べられる」といったモノではなかったか。丼類を持ち出す必要もなく、食後も食器を洗う手間も省けてポンと捨てるだけだから「こりゃ便利!」と皆な有難がって、既存の袋麺から発泡スチロールのカップ麺に移行したのではナイのだろうか。
 同社の開発史によると、日清食品創業者でチキンラーメンの開発者である安藤百福氏が「紙コップで食べられるラーメンを」と発案して作られたとある。また「ラーメンが丼と箸という枷を逃れて海外進出するための戦略商品であった」とも記されている。
 今回、同時発売のリフィル専用「マイヌードルカップ」についての説明書きには、「洗って何回も使えるエコスタイル。家庭にある丼などでも調理は可能ですが、専用カップがオススメです」という一文がある。また「カップヌードルの新しい食スタイル・食シーンを広げることにより、ヤング女性のオフィスユースや環境を気にかける年配層などを中心に消費層を広げ、インスタントラーメン市場全体の活性化を図ります」と、さも尤もらしく掲げ、こんな安っぽい文句でも簡単に引っ掛かるバカな消費者がいるんだから……と、あざ笑う声さえ聴こえてきそうな陳腐なセリフだ。「何がヤング女性のオフィスユースだ、何が新スタイルだ!そんな言葉で騙されるか」「これって本末転倒じゃないか!」と憤慨する人は少数派なのだろうか。環境にやさしいカップヌードルの新しいカタチって、一体どうなんだろう。f0055491_1637281.jpg
 世の中、何でもエコエコエコ。「省資源・省スペース・ゴミの低減」なるほど、エコが善しとされているのは分かる。しかし、海の外から見ると、日本ほど何に関しても過剰なサービスを実行している国はないのではないかと思っている。それらに慣らされ、何でも当然、当たり前となってくると、なかなか外では暮らし難い。資源やスペース、ゴミを省くこと以外、もっと他に考えるべき何か、省くべき何かはないのだろうか。
 エコとは本来エコロジー(Ecology)、すなわち生物学の一分野としての「生態学」の意味である。内容は「自然に帰れ」という現代文明否定論から「地球に優しい」最先端技術まで、きわめて広範囲の内容を持つとされている。最近では公害を出さないためのものとして「再利用された素材」「何となく健康に良い感じ」といったイメージが定着。またエコロジーという言葉を丸々用いることも少なく、短縮型の「エコ」が主流となっている。多くの言葉の頭にエコという2文字がつくことで「勝手に良い印象を与えられる便利な言葉」とエコの安売り状態に首を傾げたくなる。それだけ「エコ」に、何らかの期待がかけられている。
*注釈【本末転倒/ほんまつてんとう】=根本的で重要なことと些細でつまらないことを取り違えること(大辞泉)。根本的なことと枝葉のこととを取りちがえること(大辞林)
2007年2月9日号(vol.138)掲載
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by tocotoco_ny | 2007-02-07 16:37 | toco流

●<toco流>靖国問題を検証する!/ちゃんとニュースを知るために

■合祀の取り消し求め初提訴!
「遺族の同意なしに故人が英霊として靖国神社に祀られ、遺族としての人格権を侵害された」として、第2次大戦中に戦死した元軍人の遺族7人が、靖国神社を相手取り、合祀(ごうし)取り消しを求める訴訟を8月11日に大阪地裁に起こすというニュースが飛び込んだ。
 靖国神社を被告として、合祀取り消しを求める訴訟は初めてで、7月末現在、旧日本軍に兵士として徴用された台湾人の親族1人を含む近畿、北陸、四国などに住む50〜70代の遺族7人が提訴する。また東京や沖縄でも同様の提訴の動きがあるとも弁護団は話している。原告側は「遺族が望まない合祀は人格権の侵害であり、民法上の不法行為に当たる」として合祀取り消しと損害賠償を求める。また、合祀にあたり神社に戦没者の氏名などを通知した国に対しても損害賠償を請求するという。以前にも、遺族が神社側に取り下げを求めたことはあるが、神社側は「合祀は国の事務手続きに従って行われ、遺族の同意は必要ない」として拒否。合祀取り消し訴訟は、国が合祀手続きに関与していたとして、韓国人の元軍人・軍属ら遺族が国を相手取り起こしていたが東京地裁は今年5月、「合祀は靖国神社が判断したもので、国と神社が一体となったものではない」と原告の訴えを退けていた。よって今回の訴訟は、この判決を踏まえて、別の遺族らが起こすものらしい——。

f0055491_12555259.jpg もうすぐ終戦記念日(8月15日)。今年、小泉首相が参拝するかどうかなど、日々、日本の新聞紙面を賑わしているのが「靖国神社参拝問題」だ。やれ「A級戦犯」だとか「公式参拝」「政教分離原則」「内政干渉」といった言葉が附随する靖国問題だが「両親ですら戦後生まれ」という人が大半の今の世の中、単に言葉だけとしてではなく理解できている人はどのくらいいるのだろう。上記の訴訟ニュースが飛び交うネット上で「合祀」と言われても、全くピンとこないのは私だけではないだろう。さて今回は、1人の日本人として「ちゃんとニュースを知るために」この靖国問題をちょこっと調べてみた。

■まずは靖国神社を知る!
 靖国神社(東京都千代田区九段北3丁目1番1号)は明治天皇が命名。1869年8月6日、戊辰戦争での朝廷方戦死者を慰霊するため、東京招魂社として創建(79年靖国神社に改称)されたのが始まり。戦前は神社行政を総括した内務省ではなく、陸軍省および海軍省によって共同管理される特殊な存在で「国家神道」の象徴として捉えられていた。しかし戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の神道指令(国家神道の廃止方針)で宗教法人となり、日本政府との直接的な関係はないとされている。
 また本殿に祀られている「祭神」は、神や天皇などではなく「日本のために命を捧げた」戦没者、英霊であり、04年10月17日現在、246万6532柱が祀られているという。また国籍は日本国民および死亡時に日本国民であった人(戦前の台湾・朝鮮半島などの出身者)に限られている。

 さて、この「靖国神社問題」を簡単に説明すると、この靖国神社と日本政府の関わりや、内閣総理大臣や国務大臣が靖国神社に参拝することが「政教分離および戦争責任の認識に関わる」とされる議論、また「戦犯などの合祀についての異論や訴訟など」を指して言われる。

■政教分離、戦争責任とは?
 日本国内では、首相の参拝が、憲法による「政教分離原則」に抵触するか否かが、最も大きな論点となっている。
 日本国憲法第20条「信教の自由、政教分離」では
1)信教の自由は何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない
2)何人も宗教上の行為、祝典、儀式、または行事に参加することを強制されない
3)国およびその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない、と定められている。
 首相の参拝行為の宗教性について「参拝は習俗的行為で政教分離原則には抵触しない」とする説と、「参拝は宗教的行為で問題」とする説が対立、未だ明快な判断はなされていない。
 また「公私の別」として「国政上の要職にある者であっても私人・1個人としての参拝は、政教分離原則に抵触しない」という意見がある。これは「首相個人の信仰や信念も尊重されるべき」という解釈。
 一方「公用車を用い、側近・護衛官を従えて参拝し、職業欄に内閣総理大臣と記帳する行為は、公人であり抵触する」という意見もある。こちらは「首相が在職中に行う行為は私的であっても、政治的実効性を持つため靖国神社に実質的に利益を与える」としている。
 要するに、首相の参拝によって「特定の宗教法人の社会的認知が広がり布教に有利=信者獲得の利益に繋がる」という解釈だ。ちなみに靖国参拝者数は年間約600万人。
 次に「戦争責任」についてだが、近隣諸国への配慮から政治家・行政官の参拝を問題視するという意見がある。終戦記念日の参拝は、特に日中戦争・太平洋戦争の戦没者を顕彰する意味合いが強まるため、議論が大きくなる。第2次世界大戦中、旧日本軍によって被害を蒙ったとされる中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国の3か国とは外交上の問題となっている。そして、常にここで議論されるのが「A級戦犯」である。

■A級戦犯の「A級」の意味は?
 戦勝国(連合国)が、敗戦国(日本)を裁く「極東国際軍事裁判(通称:東京裁判)」には、連合国から判事としてアメリカ、イギリス、ソ連、フランス、オランダ、中華民国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、インド、フィリピンの11か国が参加。連合国軍の行為(原子爆弾投下など)は対象とされず、また、すべての証人に偽証罪は問われなかった。日本からは被告側弁護人として数人が立ち合うのみに留まり、法曹関係者の協力は一切行われていない。その理由は、広島市への原子爆弾投下と長崎市への原子爆弾投下をめぐる問題を複雑化し、戦勝国(特にアメリカ合衆国)にとっては望ましくない影響をもたらす可能性があったからとも考えられている。
 同裁判で起訴された被告は28人で、死刑判決を受けた東條英機、広田弘毅、松井石根、土肥原賢二、板垣征四郎、木村兵太郎、武藤章の7人(1948年12月23日死刑執行=遺体は横浜の久保山火葬場で火葬され、遺骨は米軍により東京湾に捨てられた)と、終身刑の梅津美治郎(獄中死)、小磯国昭(同)、白鳥敏夫(同)、平沼騏一郎の4人、判決前に病死した松岡洋右、永野修身の2人、禁錮20年を言い渡された東郷茂徳(同)1人の、計14人を「A級戦犯」と呼んでいる。
 ちなみに、A級のAとは、同裁判所条例、第5条の(イ)が、英文では(A)となることに基ずく「分類上の名称」であり、罪の軽重などを示す意味は含んでいない(B級戦犯やC級戦犯も同様)。そして、これらA級戦犯を靖国は「昭和殉難者」として合祀している。戦死者以外が靖国に合祀されることは例外的であるらしい。

■問題解決、回避への遠い道のり
「日本の立場を説明し、近隣3か国の理解を求めることが望ましい」という意見や「理解を得られないまま参拝するな」という意見がいつも繰り返されている。
「そもそも内政干渉であるから、日本はその立場を貫くべき」という意見もあり、様々な解決策が模索されている。
 中でも「A級戦犯の分祀案」が、解決策としてよく挙がる。しかし、そもそも靖国には戦没者の霊魂、すなわち位牌などはなく、分祀するモノが存在しないため、この案を受け入れることはないと考えられている。その一方で「廃祀して別に祭ればよい」といった分祀可能とする意見もある。靖国においても間違って合祀されたとして祭神簿から抹消されたケースはあるという。
 政教分離に関わる憲法問題やこれらのA級戦犯合祀問題をともに回避するため、ワシントンDCの「アーリントン国立墓地」のような特定の宗教に拠らず、首相を含め何人でも追悼できる「国立追悼施設建設案」も検討されている。しかし、靖国のほど近くに、千鳥ケ淵戦没者墓苑(無名戦没者約35万柱を納骨)があるため、今さら新たに建設する必要もなく、隣接する公有地を利用して同墓苑の敷地を拡張し、靖国に代わる施設にしようという意見などもある。
2006年8月11日号(vol.128)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-08-09 13:01 | toco流

●<toco流>日本は「メガネ系ブーム」/二匹目のドジョウ?

■近年、季節に左右されることなく、いつでもどこでも携帯している人が多くなった「サングラス」。夏の陽射しが眩しいこの季節、実用品として活躍するサングラスの売れ行きはうなぎ上りだ。しかし、ファッション・アイテムとして世の東西を問わず用いられている夏の代名詞「サングラス」の座が危ぶまれている——。
 今や日本は「メガネ系ブーム」だという。要するに、メガネが似合うタレントの人気が、上昇する傾向にあるらしい。お笑い芸人に始まり、俳優、アイドル、スポーツ選手など「知的に見える」道具の1つとしてメガネを用いるというのが、その理由のようだ。
 なるほど、少々頭が悪そうでも、下品な顔であったとしても、メガネというシンプルな小道具で、ガラリとその様子は変貌する。人によっては、かなり使えるアイテムかも知れない。
 そもそも、メガネは誰にでも満遍なく似合う、というものではない。それなりの人は、それなりに似合うメガネを何とか見つけて掛けている。それでも、似合うものがなければコンタクトを愛用しているワケだ。逆に言うと、メガネがかなり似合う人、どんなカタチのものをかけても似合ってる人というのは、元来、美形である。
 面長で鼻筋が通っていることは最低条件だが、眉のカタチ、頬骨、顎のカーブが絶妙に整ってこそ「知的」に見えるのである。
 そもそも、メガネで隠れる部分は「目」である。フレームの大小の差こそあれ、目のパーツ自体は重要ではない。世の中には「チャーミングポイントは目」という人もかなりいるだろう。だんご鼻で、ぽっちゃりホッペにタラコ口唇であったとしても、二重でパッチリしたオメメが自慢!という人(自分が美形だと錯覚させてしまう罪な1パーツであるが……)は結構多い。
 逆に、目が小さかろうと、一重であろうと、タレていようと、シワがあろうと、目以外のパーツが1つでも整っていればいる程、どんどん「メガネが似合う指数=知的度」は上昇する。f0055491_13292331.jpg
 さて、オリコン・モニターリサーチが7月中旬に10代〜40代の男女1000人を対象に行なったアンケート調査によると、「メガネが似合う男性有名人」の総合1位にランクインしたのはお笑いコンビ、オリエンタルラジオの藤森慎吾(写真左)。同女性有名人には昨年デビューしたシンガーソングライターのアンジェラ・アキ(写真右)が輝いている。男性総合2位は東京ヤクルトスワローズの古田敦也監督、女性総合2位にはお笑いタレントの光浦靖子が選ばれている。f0055491_13295917.jpg
 このランキング調査結果で特に目立ったのは、お笑い芸人たちの上位ランクインだろう。トップ10などの詳細はHP(www.oricon.co.jp)で。
 しかし、お笑い芸人の「メガネ」は今に始まったことでもない。その昔から、観客に印象を与える貴重な小道具として様々なタイプが登場し、今なお受け継がれている。自分をアピールする装飾品として、また、オンオフを切り替える手軽なアイテムとして芸人には欠かせないものなのだろう。
 そもそも、このメガネブームのきっかけとなったのは「メガネ男子」(アスペクト発行/1365円=写真左)という1册の本のようだ。
 この本は人気ブログ「mixi/ミキシィ」のあるコミュニティの声を反映させたもので、昨年9月に出版され、現在の売上数は約3万5000部。1年近くたった今でも静かに話題は続行、まだまだその勢いに衰えはないという。
 ミキシィの中のメガネフェチの集まり「メガネ男子愛好会」での生のやりとりに出版社側が目をつけ、早速コンタクトをとって出版に漕ぎ着けたという。f0055491_13315115.jpg
「メガネくんが気になる」「メガネがあれば男前3割増し」「何故かメガネをかけた男の子にそそられる」「メガネがなきゃダメなの」という女性たち。20年前なら考えられなかった傾向だろう。メガネ=ダサイというイメージからコンタクトへと切り換える時代は過去となった。
 同出版社のHP(www.aspect.co.jp)によると、同著の巻頭には「メガネ男子と朝食を」という項目があり、メガネ男子に贈るスイーツ特集なるものまである。他にもメガネ依存度を計る「メガネ男子愛好度診断チェック・シート」や、プロフィール、メガネ写真、視力・メガネ歴・所有本数・ブランドを網羅した「決定保存版・メガネ男子名鑑」まである。
 確かに、メガネが似合う男性は、似合わない人と比べて知的で魅力的だとは思う。但し、本当に視力が悪い人の場合である。芸人でもなく、目の周辺に障害をかかえるワケでもなく、視力も良いのに、伊達で掛け、外見を飾る道具に使っている人の性根はどうもいただけナイ。
 この話題の1册は、ミキシィ内の各コミュニティにドンドン伝わり、他のブログへも飛び火し、さらにネット上に広がった……という経緯。この販売戦略は「電車男」と同じと言ってもいいだろう。二匹目のドジョウを狙った感もある「メガネ男子」。そのうちテレビドラマ化され、うまくヒットしたら映画化されてNYアジアンアメリカ国際映画祭でプレミア上映ってことになるかも知れない?
2006年7月28日号(vol.127)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-07-26 13:35 | toco流

●<toco流1>謎の数字3964の法則/今大会、ブラジル優勝は既に決まっている?

W杯優勝国を予言する!
f0055491_12294239.jpg■W杯の優勝を予言する謎の数字「3964」が、日本のメディアでも相次いで報道され、世界的に「3964」という驚異の数字が話題となっている。この法則とも呼ばれる不思議な数字から、今大会の優勝国を占ってみると、答えは「ブラジル」と出た。ロナウジーニョ、アドリアーノ、カカ、ロナウドら、過去の代表に引けをとらない最強のメンバーを揃えた今ドイツ大会、この予言は現実になるかもしれない。さて謎の「3964の法則」、その正体とは?
■ブラジルのラジオ番組が火をつけた
 ワールドカップ今大会で優勝する国は「ブラジル」と真しやかに予言する謎の数字「3964」が話題となっている。
 この数字は「優勝国折り返し理論」と呼ばれ、別名「3964の法則」というらしい。事の発端は2002年の日韓ワールドカップ決勝戦の前日、ブラジル代表が使用した横浜にある「日産スタジアム」内のロッカールーム(写真左)。そして、その一角にあるホワイトボード(画像右中央)にこの不思議な数式が書かれてあり、今も尚、同スタジアムには当時のまま保存されているという。そのボードに今も書かれてあるその不可解な数式とは、以下の4つだ。
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 ALEMANHA:1974+1990=3964
 ARGENTINA:1978+1986=3964
 BRASIL  :1970+1994=3964
         1962+2002=3964
----------------------------------------------

 4つの計算の和はいづれも「3964」になっている。これらを解説すると、1974年と1990年はドイツ(ALEMANHA)が優勝した年。1978年と1986年はアルゼンチン(ARGENTINA)の優勝年。最後の1970年、1994年および1962年、2002年はブラジル(BRASIL)が優勝した年となっている。すなわち方式「X+Y=3964」のXは開催年でYは某代表の優勝年。この数式を逆算して今ドイツ大会に当てはめてみると「3964−2006=1958」。1958年の優勝国は「ブラジル」(過去のワールドカップ優勝国=下表参照)となることから、今大会の優勝国はブラジルとなる。これらの数式は過去17回の大会中15回が命中(1966年のイングランドと1998年のフランスを除く=但し、いづれも開催国として初優勝であるため、同数式に当てはまるという少し穿った意見もある)。
 フジテレビ局の土曜朝の番組「めざましどようび」の人気コーナー「週刊スポーツパンチ」が6月3日放送したところによると、同番組スタッフがブラジルに出向き、噂の根源となった地元のラジオ局で1998年フランス大会当時のブラジル代表選手のサンパイオから直接「1998年当時には、この数字の話はなかった。最近リスナーから、この数字についてメールが届いたよ」とのコメントを入手している。また2002年の代表選手、ジュニオールからも「あまり良く覚えていないけど、決勝戦の前日に、コーチの誰かが日産スタジアムで書いたのかもしれない」とのコメントを得ている。この法則でいくと2010年の第19回大会は「ドイツ」、2014年の第20回大会は「ウルグアイ」の優勝が既に決まっていることになる。
 さて、ワールドカップを巡る謎の数字「3964」。その正体は、2006年の第18回ドイツ大会で「ブラジル」が優勝すると予言しているが、この数式が現実のモノとなるか否かは7月9日、明らかとなる。
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2006年6月16日号(vol.124)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-06-15 12:37 | toco流

●<toco流2>tototoco的ワールドカップ大予想!/優勝はブラジルでテッパン?

f0055491_12341289.jpg■4年に1度のサッカーの祭典「2006FIFAワールドカップ」が遂に始まった。「最も注目されるスポーツイベント」と言っても過言ではないサッカー・ワールドカップ。世界中の人々が時差に関係なく、熱狂しながら観戦していることだろう。18回目となる本大会には、厳しい予選を勝ち抜いた32か国が参加しており、その中には日本代表も含まれている。
 さて「どの国が強い?」とか「どこが優勝する?」といった予想が、各メディアや専門家が取り上げている。またファン同士や友だちの間でも、さまざまな意見が交わされていることだろう。今回、tocotocoは、独自のルートで入手したスポーツ・ギャンブルのオッズ(配当)を基に、大会の行方を占ってみたい。

■まず、左表の「優勝国オッズ」をご覧いただきたい。1番人気はブラジルの2.5倍である。
 これは、100ドルをベ−スにした倍率で、例えば「ブラジル優勝」に100ドル賭けたとすると、当たれば250ドルになる。以下、同じく、各国によって倍率が決まっている。
 勝負事、特に、トーナメント方式の一発勝負の場合は「絶対」はないが、優勝の可能性があるとすれば、7位のフランスまでと見るのが妥当なところだろう。もし仮に、番狂わせがあったとしても、せいぜい9位のスペインまでか……。ただし、5位のアメリカが優勝することは、まず有り得ない。アメリカが5位にランクされているのは、アメリカのブッキー(胴元)だからである。ちなみに、日本が優勝した場合、100ドルが、2万5000ドル、1000ドル張れば、25万ドルになるのだけれど、私は純粋に日本代表を応援したい(こんな時だけ、私は「純粋」になれる?)。
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■W杯に出場した32か国は8つのグループに分かれ、各グループの上位2チームが決勝トーナメントに進出することができる。これにも100ドルベースとなる「W杯グループ別オッズ」(右表参照)がある。例えば、グループAでは、ドイツが決勝トーナメント進出する最有力候補になっている。「Germany−2000」とあるが、これは「マネーライン」と呼ばれる方式で、100ドル賭けとして、進出すれば、その倍の200ドルになる。しかし、もし進出できなかった場合には2000ドルをブッキー(胴元)支払わなければならない。非常にリスキーであるが、まあ、それだけ実力的に抜きん出ていると見なされているワケである。また「Costa Rica+350 」というのは、100ドル賭けとして、コスタリカが進出すれば350ドル、つまり3.5倍ということである。もし、進出できなかった場合には、賭け金の100ドルを払うだけである。ちなみに日本のいる「グループF」は、ブラジルが一番人気(−2500)で、日本はグループ内では最下位(+275)と見られている(なめんなよ)。もし、日本が決勝トーナメントに進出できたとしたなら、100ドルが275ドル、1000ドルが2750ドル、1万ドルなら、なんと2万7500ドルになってしまうではないかっ。がんばれ!ニッポン。

■ワールドカップは、今大会が18回目である。つまり、過去に17大会あったわけだが、優勝した国は、ブラジル5回、ドイツ3回、イタリア3回、アルゼンチン2回、ウルグアイ2回、イングランド1回、フランス1回の計7か国しかない。近年、サッカーのレベルは「世界的に拮抗している」と言われている。しかし、W杯で初優勝するのは、そんな容易なことではないだろう。今大会の優勝国は「初優勝国か?」あるいは「過去に優勝した6か国(ウルグアイは今大会に出場していないため)の中から出るのか?」といった賭け方もある。これらの倍率は「初優勝+300」「過去の優勝国−500」(いづれも100ドルがベース)となっている。このようなことからも、いかにW杯で初優勝することが困難かが窺える。
 第1回のウルグアイ大会(1930年)、第2回イタリア大会(1934年)、第8回イングランド大会(1966年)、第10回ドイツ大会(1974年)、第11回アルゼンチン大会(1978年)、第16回フランス大会(1998年)に於いて、それぞれ開催国が優勝していることから、地元有利は否めないが、今大会のドイツに「地の利」を活かせるだけの実力があるのか、と言えば「?」だろう。それでは、残り5か国のうち、優勝に1番近いのは、どこか? 国の代表チームの場合、合同練習する時間が限られる。サッカーはチーム競技なので、個々に能力のあるスタープレーヤーを揃えても、それが上手く機能しなければ、なかなか優勝することはできない。イタリアは、毎大会優勝候補に挙げられながら、82年のスペイン大会から優勝していない。その原因の1つは、そうしたチーム内の不和にあると言われている。またアルゼンチンは、若い選手が多いが、その分、経験不足が懸念されている。フランスでは、逆にジダンが代表復帰したが、高齢化と大会中のケガやアクシデントが怖い。そしてイングランドは、ルーニー、オーエンが合流しても、どこまでチームとして機能するかが未知数である。これらのことから、今大会も、選手のタレント性、層の厚さ、過去の実績など、その他諸々の要因から、多少の波瀾はあっても優勝するのは「ブラジル」と見るのが、まあ、妥当なセンと言ったところか。
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 さあ、いよいよ来週までに「決勝トーナメント1回戦」に進出する16か国が出揃うW杯。アメリカで発表されている「まだまだ考え方が甘いブッキー」のオッズを基にこれだけ語ってしまったが……、結果は如何に?(黒須田流)

2006年6月16日号(vol.124)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-06-15 12:36 | toco流

●<toco流>お金のあれこれ事件簿/人の価値を試算した額を考える

 刑事訴訟法88条以下で保釈金の納付を条件に、拘置中の被告人を保釈できることが定められている。f0055491_12244656.jpg裁判所は保釈の請求を受けて、逃亡や証拠隠滅の恐れなどがないと判断すれば、保釈を認めるのが原則。保釈金3億円。かつて栄華をきわめたホリエモンこと堀江貴文被告(33=写真左)は、この3億円を小切手で即日納付したという。さて、この保釈金というシステム。どのように金額が設定され、このお金はどのように遣われるのだろうか——。
 f0055491_12254932.jpg保釈金とは、保釈請求の際、保証金として裁判所に預けるお金。ごく一般の学生やサラリーマンが覚せい剤事犯などで拘置されている場合、150万〜200万円ぐらいが相場と言われている。方外ともとれるホリエモンの3億円だが、これでも流動性資金や年収を低く抑えていたことが関係して安い設定になっているという声もある。過去にも元自民党副総裁の金丸信(96年糖尿病悪化に伴う脳硬塞で死亡、享年81=写真右)が巨額脱税事件で同額の3億を支払って保釈されている。またロッキード事件の田中角栄元首相(93年脳硬塞で死亡、享年75=写真左)は彼らよりも下回る2億円。f0055491_12272165.jpgf0055491_12284551.jpgムネオハウス疑惑で逮捕された現新党大地代表の鈴木宗男(58=写真右)は5000万円。f0055491_12301898.jpgしかし、上には上があるもので、牛肉偽装事件の元ハンナン会長、浅田満(67=写真右)は過去最高の20億円となっている。
 さて、保釈金とは「裁判前に開放してあげる代わりにお金を預りますよ」というシステムで、裁判が終るまで逃亡しなければ、納付金は20億であろうと100万円であろうと全額返金される。要は、保釈される被告人が逃げられない程度の金額が設定され、すなわち犯罪の性質や被告人の性格、資産などを考慮し、過去の事例と照らし合わせて裁判所が金額を決定する。
 起訴後、初公判までの間、被告人を拘留する理由は逃亡および証拠隠滅防止のためで、その恐れがなければ拘置は避けるべきという考え方に基づいて、一定の保証金を納め、条件付きで保釈は成り立つ。その際の条件が守られなかったり、 理由なく出頭に応じなかったりした場合のみ納付したお金は返されない。これが保釈の制度である。その条件とは以下のような内容で、該当する場合、保釈は認められない。
1)死刑、無期または1年以上の懲役・禁錮にあたる罪を犯した場合
2)過去に、死刑、無期または10年を超える懲役・禁錮にあたる罪について有罪判決を受けていた場合
3)常習として、3年以上の懲役・禁錮にあたる罪を犯した場合
4)罪証隠滅のおそれがある場合
5)被害者や証人に対し、危害を加えるおそれがある場合
6)氏名または住所が明らかでない場合
 以上6項目が条件となる。これらの条件に当てはまらず、納付できる保釈金が揃えば晴れてシャバに出られるというワケだが、そもそも、この保釈金、現金を積まなくてもよい。後で返金して貰える訳だから、国債や弁護士の保証書などでも受理されるらしい。
 しかし「例外」というものがある。1997年、保釈中に旅行先の韓国で行方不明となり、公判に現れず保釈金6億円が没収となったイトマン事件の許永中被告(59=写真左)がそれだ。f0055491_12323458.jpgそれより保釈中に海外旅行などは可能なのか、という疑問が浮ぶが、それは裁判所から許可さえ下りれば問題なく渡航できる。国内旅行は大抵は認められ、海外は国内ほど簡単には許可されないが、それでも仕事などの特別な事情があれば飛べるらしい。許永中は「弁護士の保証書」で保釈され、韓国へ逃亡。保釈取り消しによる身柄拘束までの2年間潜伏を続けた。2001年に懲役7年6か月・罰金5億円の実刑判決を言い渡されたが上告。2005年10月に棄却され実刑が決定し現在服役中である。また保釈当時、公判に現れず没収となった6億円を肩代わりさせられた弁護士が許を訴えている。
 このような大掛かりな事件は少ないが、最近はオレオレ詐欺で知られる「振り込め詐欺」などで保釈金を騙す手口もよく登場するらしい。拘置中の暴力団組員が看守に差し入れさせた携帯電話で、弁護士事務所職員を装い、保釈金と偽って1300万円を騙し取る事件もあるという。
 要するに保釈金は、その被告に対する「人間の価値を試算した金額」と言っても過言ではない。そういや先頃、タイム誌が特集「世界で最も影響力のある100人」で、P・ディディを3億1500万ドル(約360億円)と試算していた。こうなるとケタハズレだが、ここで思い出されるのが北米トヨタの「セクハラ訴訟」だ。

f0055491_12344433.jpg これは、北米トヨタ自動車の元社長秘書の日本人女性、小林さやかさん(42=写真左)が、上司である同社社長、大高英昭(65=写真右下)からセクハラ(性的嫌がらせ)を受けたとして、日本のトヨタ本社、北米トヨタおよび同社長の3者を相手取り、懲罰的な賠償を含め総額1億9000万ドル(約215億円)の損害賠償を求める訴えをニューヨーク州地裁に起こしたというもの。f0055491_12335799.jpg同社長は既に5月8日付けで辞任している。
 訴えによると、小林さんは97年北米トヨタに入社し、05年3月から社長付けの秘書となった。同年秋、社長に同行した出張先のホテルの部屋やニューヨークのセントラルパークで、身体をつかまれるなどのセクハラ行為を受けたというもの。その後、小林さんは社内幹部に相談したが、社長本人との話し合いを促されるなど、会社としての対応が不適切だったとしている。アメリカの一部のメディアでは「ハイブリッドではなくセックスを燃料とするクルマ」の見出しをつけて一面トップで報じられるなど、アメリカでもこのセクハラ訴訟に関する反応は過剰だ。また15日付けのウォールストリート・ジャーナルでは、アメリカの法律や慣習は日本に比べてセクハラに厳格とし、もし女性社員にお茶くみをさせればアメリカ人スタッフは不愉快に感じるだろうと報じている。そして今回、特に注目を浴びたのは「幹部が社長と一対一で話し合うよう求めた」とされる点で、同紙ではセクハラ問題の解決手段として「最もまずいやり方」と指摘している。大高元社長はセクハラの事実を否認しているが「懲罰的賠償金請求」が当然のごとく行われるアメリカでの判例を見ると、企業側が敗訴するケースは圧倒的に多く、今回のケースもこれまでと同様、215億円という請求額がそのまま認められる可能性は高い。
 しかし、この金額。一体どうやって215億円もの額を算定したのだろうか。トヨタはフォーブス誌が選ぶ「アメリカでもっとも尊敬できる企業ランク」に日本企業として初のトップ10入りを果たすなど、これまで社会貢献、優良企業というイメージが強かった。同訴訟によりトヨタが被った「イメージ失墜」というダメージは大きく、この苦境にトヨタがどう対応するかによって年後半の業績にも大きく響き、当然、株価への影響も必須だ。米国三菱自動車もまた1998年にセクハラ訴訟で、300人もの女性従業員から差別の行政救済機関EEOCを通じて訴えられ、和解金3400万ドル(約37億円=被害の程度によって全員に分配)を支払った経緯がある。さて、今回の小林さんのケース。一般庶民としては、この試算した金額の算定方法が気になるが、215億円という損害賠償金が方外であろうがなかろうが、また示談となった場合の金額が如何程であろうが、いくら気になったとしてもこれらの行方、詳細は今後も明らかにされないことだろう。あ〜、知りたいっ!

2006年5月31日号(vol.123)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-05-29 12:23 | toco流

●<toco流>5月14日は「母の日」/感謝される側とする側

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 バレンタインよりもクリスマスよりも市場規模が大きいイベントと言えば「母の日」。日頃の感謝の気持ちを込めて、老いも若きも、オトコもオンナも関係なく、自分をこの世に産んでくれた、たった1人の女性に贈る「お母さんありがとう」の1日だ。
 そもそも、いつから、このようなイベントが始まったのだろう? 日本で一般に広く知れ渡ったのは、1937年(昭和12年)の森永製菓の広告だと言われている。ひも解くと歴史は古く、日本で最初に祝うイベントとして始まったのは1915年(大正4年)と言うから、相当年代モノのイベントである。そりゃ、クリスマスやバレンタインより商業ベースにのっているワケだ。
■母の日はフィラデルフィアから伝染した
 この世界的大イベントは、アメリカのフィラデルフィアから始まった。1905年5月9日、アンナ・ジャービスさんという人が、自分の母の死後「母が生きているうちに、もっと感謝の気持ちを伝えたかった」と思ったことがきっかけ。言うところの「親孝行、したい時に親はなし」的な感覚だろう。そして、アンナさんはもう誰にも同じような後悔を味わって貰いたくないということで「生前にお母さんを敬うイベント」を設けたらしい。そのアンナさんの活動が徐々に大きくなり2年後には「母の日の祭日を設ける運動」が全米で繰り広げられたとか。アメリカでは1914年、正式に「母の日」が議会で制定され、祭日になっている。このアンナさんのお母さんが亡くなった命日(5月9日)が母の日の基準となり、毎年5月の第2日曜日が母の日、日本もアメリカに倣って同じ日になっている。
 このアンナさんと母の日の関連はまだまだ続き、どうやら母の日のキーワード的贈り物の「カーネーション」は、なんと彼女のお母さんが好きな花だったらしい。
 しかし、他にも尤もらしい理由はいくつかある。カーネーションが母の日の代表花に選ばれたのは、カーネーションが「母性愛の象徴」とされているからだそうだ。
 またまた宗教がらみか?と嫌になってくるが、そりゃ絡むに決まっているのが世の常。十字架にかけられたキリストを見送った聖母マリアが落とした涙の後に、生まれた花がカーネーションという言い伝えがあるそうだ。また他にも、カーネーションの中央部の赤は、キリストの体から散った血の色ともいわれているらしい。
 またカーネーションは、古代ギリシャ人が、オリンパス山の神々の主神ゼウスに捧げた花とも伝えられ、この花は昔、花冠を作るのに欠かせない花だったことから「花冠、花輪」を意味するラテン語の「CORONA」が語源だと言い切る団体もあるが、今、日本の辞書でカーネーションを調べたら、語源はラテン語で肉を意味する「CARN」との記述があり、血の色どころか、花が「肉色をしている」ということが起因しているようだ。また同辞書には「死者のにおいがするといわれ、食卓には置かない」とも書かれてあり、何だか「母性愛の象徴」とか「マリアが落とした涙」「ゼウスに捧げた花」などには程遠い、不吉な花のイメージすら漂ってきた。まあ、この可憐な花に罪はない。
■おかあさんが欲しいものは「自由な時間」
 さて「ありがとう」の気持ちを直球で伝えるちょっぴり照れくさい母の日のプレゼントだが……。この春、関西電力の子会社「かんでんCSフォーラム」が提供する生活情報ポータルサイト「フルルKansai」が行なったアンケート調査によると、贈る側の予算は20代は1000円未満、一般的に3000〜5000円が大半を占め、1万円以上という場合はモノではなく、一緒に旅行に行くなど親孝行を実行するタイプのよう。プレゼントするモノは「花」が47.6%と約半数を占め、うち25.6%がカーネーション。花の次に多かったのは「食品・お菓子」で19.5%を占めている。また、その他の項目ではコンサートなどのチケット類や、現金・商品券などの回答が目立つ。
 逆に、プレゼントには何を貰いたいか、については「感謝の気持ちがあればなんでもいい」(49.6%)という回答が圧倒的に多い割りには、お決まりの「カーネーション」は11.2%と少ない。また「花よりも食事に誘って欲しい」(26.4%)や「旅行に誘ってほしい」(9.9%)などの現実的な要望も多くみられる。その他の項目で特に多かったのが「自由な時間が欲しい」という意見。一応「プレゼントはいらない」は少数派ながら12.1%となっている。
 これでは何だか、贈られる側の態度も「当たり前、贈られて当然」的になってきた感も否めない。また、感謝の気持ちがあれば……という部分。アンケートの問い方に問題があるのかも知れないが、どうして、もう少し謙虚に生きていけないのか。人は何でも見返りを求めてしか生きていけないのか。自由な時間って、人から与えられるものなんだろうか。何でもかんでも、自分の犠牲の下で家族の幸せが成り立っていると、本当に思っている母親って多いのだろうか。「ありがとう」の一言がどんなに宝モノであるかが、まだ理解できないでいるのだろうか。
 何だかテレ臭いはずの親孝行イベントも、ダメ押し的にリクエストされてしまったら「親をウザイ」と考えてしまう若者の気持ちも、分からなくもない。う〜ん、世の母は強し!ということか……。
 人の親になったことがナイので、偉そうなことは言えないが、オンナとして産まれて来たものの、一生「母の日」が味わえない悔しさや寂しさは十分理解できる。彼女たちが欲しがる「自由な時間」や「外食に出かける」「旅行に行く」ことは満喫してもいる。しかし「母」として生かして貰うことの尊さに勝ることは、他にない気がする。よくある母の日や父の日などの恒例お絵書き行事。幼稚園や小学校低学年で強制的に授業中に描かされる子供たちの気持ちは分からないが(自分の幼児の頃すら忘れている)、我が子が描いた自分の似顔絵に「おかあさん、いつもありがとう」の文字を添えて贈られるオンナの幸せは「自由な時間」よりも遥かに重いと、私は思いたい。

2006年5月12日号(vol.122)掲載
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by tocotoco_ny | 2006-05-10 07:21 | toco流