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vol.20/THE untitled<腕前建設>

■クバナの歩き方(12)
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 見事なバロックスタイルを留めているカテドラル前で、小規模ながらもストリートフェアが行なわれていた。人が1人、やっと通れるくらいの狭い通路が2つある。距離はせいぜい2ブロック程度で、両側にギッシリと露店が並ぶ。先まで行って戻って来るのに30分もあれば、ゆっくり見て、買い物もできるという範囲だ。手作りのクラフトが中心で、食べ物類は1、2軒しかない。暑さを忘れて1軒1軒、冷やかしがてら歩いた。連れが「これ、何だろう?」と首を傾げている。「パイプやろ」と、そのカタチから葉っぱ用のパイプだと思った。カリブ海ということもありジャマイカも近い、となると当然、皆吸っているに決まっている!と決めてかかっていた。ハワイでもバンコクでも大抵、フリーマーケットと言えばパイプ屋だ。それにしても、やたらとパイプ屋がある。多過ぎる……?「これ、笛らしいよ」と連れが教えてくれるまで、全く疑わなかった。vol.20/THE untitled<腕前建設>_f0077769_342590.jpg
 並んでいるモノたちが楽器類だと知ると連れの目がトタンに変わった。めちゃめちゃ安くもないが、決して高くない。どうやら連れは色んな人から楽器に関するお土産を頼まれていたようで、ここで買いたいらしいのだが、空港で両替えしたものの、気軽に買えるような小銭を持ち合わせていないようだ。結局、彼が欲しがるモノ全てを、私が交渉して、私が支払うハメに陥る。彼から楽器類のお土産を貰った見知らぬ皆さんに、敢えてここで言っておこう。あれらは全て、私からのささやかなプレゼントですから……。vol.20/THE untitled<腕前建設>_f0077769_3423542.jpg
 先まで到達した所で、ボトルの水を売るお兄さんを見つけて安堵。一気飲みする。少し生き返ったところで即復路へ。連れは自分のお土産ノルマをほぼ達成したのか、興味も薄れたようでドンドン早足で戻っていく。人込みの中、彼が見えなくなった頃、いきなり2人連れの女性に「あら〜、キレイな髪の毛ね」と髪を撫でられた。というより掴まれている。お愛想する間もなく、既に編み込み(ブレード)は始まっていた。右と左から各2本の腕が延びて、女性たちに挟まれるカタチで身動きはとれない。髪を掴んだら勝ち、みたいな、あまりの商法に笑いそうになる。「1本1ペソよ。全部するなら40ペソにしてあげる」と言い乍らも各2本目に突入している。このままでは大変なことになってしまう、と焦るのだが、髪を引きちぎって逃げるのも何だか大人気ない。困惑していると、連れがヤレヤレといった顔で戻って来た。何とか断って手作業はストップ。計4本。4ペソを渋々渡すと「10ペソよ」と言う。理屈もヘチマもない。諦めるより手はない。10ペソ支払って、彼女たちの手からやっと髪の毛が解放された。連れは「バッカじゃないの」と言いたげだ。もう、連れのご機嫌伺いにもホトホト疲れ始めた頃、気分が晴れる「面白カメラ」を見つけた。(次号に続く

*「クバナの歩き方(1)」はこちらからどうぞ!

*料金表示はすべて1人あたりの金額です。
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メモ:今回までの合計金額=$1673.89
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CUBA AIR =$322.00/カンクン〜ハバナ(往復)
US AIRWAYS =$354.89/ラガーディア〜カンクン(往復)
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Telegrafo =$172.00(1人分/3泊/旧ハバナ宿泊)
Melia Varadero=$230.00(1人分/2泊/バラデロビーチ宿泊)
Melia Cohiba =$95.00 (1人分/1泊/新ハバナ宿泊)
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キューバでの遊興資金=$500.00(445ペソ)
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2007年3月30日号(vol.141)掲載
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by tocotoco_ny | 2007-03-29 04:15 | キューバの歩き方/2006
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