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vol.149/表紙「I'm NOT Plastic Surgery」

I'm NOT Plastic Surgery
vol.149/表紙「I\'m NOT Plastic Surgery」_f0055491_1204684.jpg瞳にモノを言わせる秘密兵器
■今更、言うまでもないAnya Hindmarch(アニア・ハインドマーチ)の「I'm NOT a Plastic Bag」(写真左)の異常な人気ぶり。ニューヨークでも慌ててホールフーズに出かけて、日本土産にと、何個も買い求めた人も多いことだろう。元々ケイト・モスなど人気セレブが持ち歩いたことから火がついて、ご存知の通り、日本での販売元レナウンはウハウハ状態だ。さて、セレブと言えば「整形手術=Plastic Surgery」が当たり前となっている昨今だが、欧米人にはあまり必要のナイ「偽ヒトミ=マジックアイ」が、韓国の女優たちから飛び火して日本のギャルズに蔓延している。
 そういや日本のギャルズが皆、黒眼がちで、何だか急に可愛くなった気がしていたのだが……。それもそのハズ、今や一般素人が、雑誌のモデル風に俯き加減で、下からおねだり目線でカワイイ科(しな)を作って、瞳を潤ませている画像が巷でも飛び交っている。みんな瞳が大きく、俯瞰で撮っているため、胸の谷間もクッキリ。ともすれば「全員、キャバ嬢か?」と疑いたくもなるのだが……。さて、そのポイントとなっている瞳は、通称「マジックアイ」と呼ばれているコンタクトで、これは視力補正、矯正用ではなく、単に実寸の瞳のフチ(輪郭)を太くした「太枠だけのコンタクト」。すなわち「中抜き輪っかのみ」を装填している(市場価格レンズ1組/2枚=7000円前後)。日本の飲み屋でオヤヂたちが「ほれほれ、みてみて。これウチの娘なんよぉ〜」と携帯に保存しているムスメの画像は100%マジックアイである。「いい加減気付けよ。アンタの娘が素で、可愛いワケないじゃん!」とは言えまい。
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 しかし恐るべしコンタクト! 実の父親ですらコロリと騙されるこのアイテム。これら商品のキャッチコピーには「恋する瞳」「まぢっデカ目」「目ヂカラアップの最終兵器」と、オトメ心をくすぐる言葉がズラリと並び、そのバリエーションには、瞳の中に「★が輝くタイプ」はもちろんのこと「涙目カラー」でウルウルさせる商品など(写真上)、ありとあらゆるタイプが販売されている。
 これらの商品のメーカーと生産国の約9割は韓国で、本国で女優たちが挙って装着していたことから大ブームになったとか。とっくの昔に終わっていたかと思いきや、意外なところで未だ「韓流ブーム」は密かに続いている——。
2007年7月27日号(vol.149)掲載
Copyright © 2000-2007 S.Graphics all rights reserved.
# by tocotoco_ny | 2007-07-26 12:01 | 2007年1〜12月号

vol.23■tocotoco local news

vol.23■tocotoco local news_f0055491_11482361.jpgスティングの専属シェフに軍配!
不当解雇で2万5000ポンド支払い
■今年5月、歌手のスティングと妻のトルドー・ステイラー(写真)が、約8年間に亘って専属シェフを務めていたジェーン・マーティンさん(41)から訴えられていた件で、先頃、ロンドンの地元裁判所がマーティンさんの訴えを認め、スティング夫妻側が2万5000ポンド(約630万円)の賠償金を支払うよう命じた。不当解雇を訴えていたマーティンさんの話しによると、スティング夫妻の豪邸で専属シェフをしていた当時(2005年)、彼女は妊娠。それを知るや否や、妻のステイラーは、わざと長時間勤務を命じたり、彼女が「身体の調子が悪い」といった理由で仕事を休もうとすると「私のシェフでしょ。私が必要なときに、いつでも用意できていないでどうするの」と猛反発。それまでの約8年間、専属シェフとしてスティング夫妻の私生活の料理からマドンナやエルトン・ジョンといった豪華ゲストへの料理も任され、妻のステイラーとも上手くコミュニケーションも取れていたが、妊娠をきっかけにステイラーの態度が豹変したと話している。ジェーンさんは年2万5000ポンドの契約で長年働いていたが、昨年4月に退職。今年5月「性差別によって解雇された」として訴訟を起こしていた。一方、この判決を受けたスティング夫妻は「解雇理由は、単にシェフ要員が多すぎたためで、決して性差別ではない」として上告する構えだ。

vol.23■tocotoco local news_f0055491_11485934.jpgようやく日本にBET局が上陸する!
MTVジャパンで「106&PARK/TOP 10 LIVE」放送
■今秋9月5日から、ようやく日本でもBET局の人気番組「106&PARK/TOP 10 LIVE」が観られるようになるらしい。これで、安心して帰国できると思う人もいるだろう。毎日夕方に同番組をチェックしている私が実際そうである。「日本限定の60分特別バージョン」という振れ込みだが、ここアメリカでは毎日午後6時から7時半まで(東海岸時間)の1時間30分番組だから、何が「特別」なのか意味不明だ。というか「日本限定!哀しいかな30分カットバージョン」ともいうべきだろう。日本での配信元はMTVジャパン(www.mtvjapan.com/106)で、毎週水曜日午後11時スタートのようだ。どうやら同番組の1週間分の総集編と、BET局が日本で取材したニッポンの様子を盛り込んで放送するというから、あんまり期待できないかも知れない。ヘタに編集されると本場のハーレムの味が損なわれるので、安心して帰国するのも、ちょっと考えた方がいいかも知れない。現在司会役の「Rocsi(右)Terrence」の2人(写真)は2007夏まで。

2007年7月27日号(vol.149)掲載
Copyright © 2000-2007 S.Graphics all rights reserved.
# by tocotoco_ny | 2007-07-26 11:51 | tocoloco

vol.147/最悪—33<黒須田 流>

 「じゃ、まずは、カンパーイ」
 特に何を祝うわけではないが、みさきと美歩は、それぞれに白いワインが入ったグラスを重ねた。
 透明なグラスから「キ−ン」と金属を打ちつけたような音が響いた。
 美歩は、ワインをひと口飲むと、
 「さあ、遠慮しないで、たくさん食べてね」と、食事を、みさきに進めた。
 「はい。いただきます」と、言って、みさきは、スプーンやナイフが並んでいるランチマットからフォークを手にした。

 パスタは、エビとアスパラガスと玉ねぎのホワイトソースだった。
 パン、コンソメスープ、グリルしたチキンと数種類の野菜とトマトが入ったサラダ、マッシュルームに何かを詰めて焼いたもの……。
 みさきは、ダイニングテーブルの上に並んだ料理を見て、「これ、全部食べ切れるだろうか?」と、ちょっと心配しながら、サラダを食べ始めた。
 「おいしい!」みさきは、反射的に言った。お世辞ではなく、本当にそう感じた。
 「そう。気に入ってくれてよかった」と、美歩はニッコリ笑った。
 「このドレッシングも、美歩さんが作ったんですか?」みさきが訊ねると、
 「そうよ」と、応え、
 「もし、よかったら、あとで、作り方おしえてあげるわ」と、やさしい声で言った。
 「はい。ぜひ、お願いします」
 みさきの表情があまりに真剣なので、美歩は「そんな大したものじゃないわよ」と、微笑んだ。

 みさきは、スプーンとフォークを器用に使い、パスタを口に運んだ。
 その瞬間、みさきは、元々大きな目をさらに大きく広げ、小鼻を少しふくらました。すぐに何か言いたくて仕方がないのだが、口の中にパスタが入っているので、喋れない。急ぐようにして、パスタを噛み、食道に流し込むと、「おいしーい」と、叫んだ。
 「そんなに慌てないで。ゆっくり食べてね」と、美歩は、子供に諭すように言った。
 「すっごく、おいしいです」
 みさきは、それが、うそやお世辞ではないことをどうしても美歩に伝えたい、と切実に感じた。
 だから、「美味しい」に「すっごく」を付けるという、非常にわかりやすい表現になったのである。

 そして、カップに入ったスープを口にした時、みさきは、一瞬、クラッと、めまいのようなものを感じた。
 なんなのだろうこの味は……。具は何も入っていない。クリアなスープにパセリがほんの少し浮いているだけである。それなのに、なんとも言えない、しあわせな気分になった。
 「美味しい」
 みさきは、独り言のように言った。

 みさきは、これまでも何度か、美歩の手料理をご馳走になった。そのいずれも、みさきの舌を満足させるものであったが、どちらかと言うと、刺身や焼き魚といった、素材の味を活かした和食が中心だった。
 ニューヨークで独り暮らしを始めた、みさきには和食の方がよいだろう、という配慮だったのか、あるいは、夫である史郎も一緒だったので、史郎の好みを優先させたのかもしれない。
 今回、初めて、美歩の作った和食以外の料理を食べ、改めて、彼女の腕前に感心した。と同時に、「美味しい」という言葉でしか表現できない自分に、もどかしさを感じた。

 「美歩さんって、すごいですよね」
 みさきは、憧れの部活の先輩に話しかけるように言った。
 「えっ、なにが?」
 美歩は、首を傾げて訊いた。
 「だって、料理も上手だし、お部屋だって綺麗だし、それに、いつもきちんとしてるじゃないですか」
 みさきは、思っていることをそのまま美歩に伝えた。
 「そんなに褒めたって、もうこれ以上は、お料理でないわよ」
 美歩は、アスパラガスを刺したフォークを右手に持ったまま、テーブル越しに、みさきに顔を近付けた。
 けれど、それは、みさきの偽わりのない気持ちだった。

 みさきは、この部屋に来ると、モデルルームを訪れたように感じていたし、美歩がジャージを着ている姿はとても想像できなかった。
 
 美歩は、ワイングラスの底をテーブルに置いたまま、くるくる回し、少し考え、
 「……まあ、他にやることもないし、ヒマだからね」と、伏し目がちに言った。
 みさきが、初めて見る美歩の表情だった。 
 「みさきちゃんは、昼間からこんなワインなんか飲んで、駐在員の奥さんなんて、気楽なもんだって思ってるしょう」
 「いえ、そんなことは全然」
 みさきは、顔の前を飛ぶハエを追い払うかのような仕種で否定した。
 「ううん。べつに、みさきちゃんを責めたり、怒ってるわけじゃないから気にしないでいいのよ。私だって、端から見ていた時はそう思っていたし……。それに、実際、そういうトコもあるしね」
 美歩が、ニッコリと笑うと、並びのよい白い歯が見えた。そして、続けて、
 「でもね、ここでは、私達って『人』じゃない、って言うか、これはこれで結構たいへんだったりもするんだな」と、美歩は少しおどけたように言った。
 みさきは、美歩の言っている意味がよく理解できず、「はぁ……」と、曖昧に応えた。
 「みさきちゃん、『ソーシャル・セキュリティー』持ってるでしょう」
 「はい」
 「私達みたいな、『駐在員の奥さん』って、その『ソーシャル・セキュリティー』も取れないのよ」
 美歩の言葉には、悔しさとあきらめと、みさきに対する羨ましさが微かに混じっていた。 

 アメリカでは、一人一人に「ソーシャル・セキュリティー・ナンバー」という番号が与えられる。
 日本の「戸籍」のようなものがないので、その番号が、その人間の身分を証明する一つとされる。
 そして、就職、銀行口座の開設、アパートの契約、クレジットカードの取得、税金の申請、年金……等々、あらゆる書類・手続きには、この番号が必要となる。
 アンダーグランドの世界で生きるなら、ハナシは別だが、アメリカで、まともな社会生活をおくろうとするなら、「ソーシャル・セキュリティー・ナンバー」は不可欠なのである。
 みさきも、新しく銀行口座を開くために、ソーシャル・セキュリティーのオフィスに行き、「みさきの番号」を取得してきたのだった。

 「えっ、どうしてなんですか?」みさきは、素朴な疑問として、美歩に訊いた。(次号に続く)
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
*お知らせ* 同コラムのバックナンバーは「アンダードッグの徒」のオフィシャルサイトの書庫に第1回目から保管してあります。お時間のある方は、そちらへもお立ち寄りください
2007年7月27日号(vol.149)掲載
# by tocotoco_ny | 2007-07-26 11:46 | アンダードッグの徒

vol.56/大人の童話<むかでのすきっぷ>

「はなみず(2)」
この前、体育の時間にドッチボールをやった。
男子は野球とかやっている人もいるから、すごい勢いでボールを投げられる。
女の子はキャーと言いながらおしりのところによくボールをぶつけられて、外に出てしまう。
せいいち君は太っているから、逃げ足が遅い。
すぐにボールに当たって外に出てしまうのだ。
何回かやっているうちに、野球部の子が、「せいいち、くらえぇー」といいながら思い切りボールを投げた。
せいいち君はよけられずに手でボールをうけようとしたけど、手がしまらずに顔に直接ボールが当たってしまった。
せいいち君はしりもちをついて、両手で顔をおおっている。
「おい、せいいち、だいじょうぶか」
せいいち君はあまりしゃべらないから、だいじょうぶなのか、だいじょうぶじゃないのか、よくわからない。
「あたったんだから、外に出ろよ、はやく」
せいいち君は立ち上がったのだけれど、右の鼻の穴から血が出ていた。
「げっ、鼻血だぜ、やべえ」
せいいち君はそれでも外に出ようとして歩いているうちに、げほ、げほ、と咳き込んでしまった。

咳の拍子に、両方の鼻に鼻ちょうちんが出来た。左側は鼻水色だけれど、右側は血が混ざって赤い鼻ちょうちんだった。
クラスの子はこれを見て転げまわって笑った。ぼくも鼻血はかわいそうだけど、ちょうちんができておかしかった。

遠足の時、高尾山に行った。
先生は一本道をずっと頂上まで自由に登っていいと言ったので、男子はみんな走って登り始めた。
女子もグループになっておしゃべりしながら登ってくる。
せいいち君は一番後から先生と一緒に登ってくる。

まん中くらいのところで、見晴らしのいい空き地があった。
男子は先に空き地を見つけ、又走って女子のところに教えに行った。
なかなか女子が上がってこないので、男子は空き地のはずれのがけのところを探検したりして遊んで待っていた。
すると、同じクラスのこうじ君が、蜂の巣を発見したと言って興奮して戻って来た。
誰か一人行って棒で蜂の巣を持って来ようという事になったが、みんな蜂はこわいので、じゃんけんで決める事になった。

じゃんけんぽん

なぜか、最初に発見したこうじ君が負けて蜂の巣を持って来る事になった。
こうじ君は枝を拾って、そーっと蜂の巣に近づいてつん、つんと巣をつついたのだけれど、蜂の巣は落ちない。
もっとばんってやらないと落ちないぞ、と他の子に言われて、こうじ君は近くによって思い切り蜂の巣をばんってたたいた。
2〜3匹、巣の中から蜂が出て来て、巣はがけのところに落ちて、すこし転がって止まった。
みんな蜂の巣の近くまでがけを下りて見に行って、外に出た蜂が巣に戻ると、ひぇーっと言いながら全速力で逃げたりした。
そのうち、蜂の巣を空き地に持って来て、女子に見せようということになって、又みんなで誰が蜂の巣を運ぶか、じゃんけんになった。

じゃんけんぽん

今度は、となりのクラスのやすひろ君が一番負けた。
「やだよー、おれ」
とやすひろ君はなかなかがけを下りようとしない。
こうじ君は一度蜂の巣を落とした事があるから、自信がついて、「じゃあおれがやってやる」と言って、さっきの枝を持ってがけをおりて行った。
こうじ君は、枝のさきっちょの方を蜂の巣の出口の穴につっこんで、持ち上げた。
うまく持ち上がった。こうじ君は「うわぁー」といいながら一気にがけを駆け上って、空き地の真中に蜂の巣を放り投げた。
(次号に続く)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2007年7月27日号(vol.149)掲載
# by tocotoco_ny | 2007-07-26 11:45 | ご無沙汰むかで

vol.35/棚によじ上って、隠れ説教<秋野マジェンタ>

 先週の土曜、仕事関係の集まりで、といってもインフォーマルな形で、女性5人と食事に言った。私が33歳。あとは全員40代。指定された場所は、(事前にシティーサーチで調べたら)一人当たり平均60〜80ドルと、なかなかの雰囲気を期待できそうなビストロ。しかも、主賓と私以外は、皆さん独身で、確かなキャリアを築いていらっしゃって、マンハッタンの娯楽情報も良くご存知、時流にのった話題も豊富で、それをご自分らの年齢や健康状態に関する自嘲気味な話題とからめてユーモラスに話すという、高度な社交術をお持ちの聡明な方々。まるで、日本が世界に誇れる東洋のインテリジェンスに招かれたような、高揚した気分となった私は、畏怖を抱きながらも、敷居の内側に入れて頂けることに興奮し、当日は、集合場所のレストランの価格帯に合った衣服を選んで、主賓を差し置いて目立つことのないようなアクセサリーをつけ、折り目正しい気になって、勇み足で出かけていったのである。
 結論からいうと、その日私は幻滅した。主賓は、黒の着古したポロシャツにベージュのチノパンにズックで登場。ほか2人も同様の格好。一方は、夕方の室内だというのに、オーバーサイズのグラサンを頭に乗っけており、もう一方は、キャンバス地のショルダーバッグを、タスキがけにしたまま乾杯。1人は、痩せた体が自慢なのか、ビーチにいる時のような服装で、「40代でホットパンツがはけるなんて羨ましい」と言われ満足げ。場所を選んだ幹事は、かろうじてステキなサマードレスだったが、オーダーする時も、グラスを持っているときも、フォークを使うときも、常に体重をテーブルに預けて、肩肘をついているのである。ああああああ、もう!!あんたら全員失格!!西洋のレストランで集う資格無し!死刑!引きこもれ!
 まず主賓。自分を祝うためのイベントに招かれておきながら、その風体は失礼である。あとの2人は、その日の集まりに、わたし同様初めて招かれているにもかかわらず、このザマである。予約を入れたレストランで、複数の人間と初対面の挨拶をするという状況で、あんたがたは、その(程度の)格好で良いと判断したんだな。そういうスタンダードの人物として、こっちも判断して良いのだな。そしてビーチのあなた。ワードローブに限りのある旅行者ではないのだから、ホットパンツはやめなさい。あなたが原因でつまみ出されるかもしれないでしょうが。おかげで、ドレスコードを守って、あいにく(予告通り)遅れて到着し私を、ウエイターらは主賓と勘違いしたらしく、最も丁重に扱いだしたため、私は一瞬気を揉んでしまった。が、すぐに、その程度にしか公共マナーを意識していない輩は、サーバーの微妙な態度の変化にも気づくまいと、急に(変に)安堵したり。
 私は、都会の夜のレストランという「舞台」で、こういった低レベルな群衆と同じ絵に入るのは嫌である。彼女らがいい人達なだけに、残念で仕方がない。病院の待合室じゃないんだからさあ。しかも、だめ押しは、会計の時。お金のやりとりなんて外で(後で)やればいいのに、テーブルで頭をつきあわせて、1ドルまで割り勘&その場で腕を何本も交錯させながら、おつりを渡したり・・・農協御一行様じゃないんだからさあ。
 ついでに言うと、その夜私が着ていたワンピース型のサマードレスは、ダフィーズで14ドル程度で買ったものである。
(原文まま)
*掲載号では、誤字、脱字は校正し、編集したものを発行*
2007年7月27日号(vol.149)掲載
# by tocotoco_ny | 2007-07-26 11:43 | オンナの舞台裏